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「 なあーるほどねえ〜… 」




全てを2人に打ち明けると、絞り出すようにそう言う園子。




「 つまりAは、そのアオコちゃんのために気持ちを抑え込んでるわけだ 」

『 …うん 』

「 はあ〜〜〜、せーっかくカイトくんにも告白されたってのにねえ… 」

「 もー…Aはね、昔っから優しすぎるのよ! 」

「 そうよそうよ!

A、覚えてる?幼稚園の頃、新一くんにAが大好きなケーキの苺取られたのに、我慢して大丈夫だって言い張ってた話 」

『 ああ…覚えてるよ 』




幼稚園で中々友達ができなかった私に、最初に声をかけてくれたのが蘭と園子で。

蘭と新一が仲良くなってから私も新一と絡むようになったんだけど、新一の家に蘭と園子と3人でお呼ばれしたときのこと。




新一のお母さん──有希子さんが、私たちにケーキを買ってきてくれてて。

私はショートケーキを貰ったんだけど、苺が大好きだったから最後に食べようと思って、お皿の隅っこに置いてたの。

そしたら、それを私が食べないんだと勘違いした新一が一口で食べちゃって。



まあ新一も謝ってはくれたんだけど、それを知った有希子さんが新一にげんこつを一発喰らわせてしまい。


新一に対して怒った有希子さんを何とか鎮めようと思って、大丈夫だから気にしないでって言ったんだけど、多分その時の私、涙堪えててすごい顔だったと思う。




「 A、苺大好きだったもんね〜… 」

『 ハハハ… 』

「 でも!そういうことがあったから、私たちはAがどれだけ我慢強いか、どれだけ優しいか、全部全部知ってるの! 」

「 …そうね。その苺事件の時だって、新一がこれ以上怒られないように大丈夫だって言い張ってたんだもんね 」

『 …まあ、 』

「 ッだからね、A



───私たちの前では、我慢しなくても良いのよ? 」

『 ッ…! 』




…青子が快斗のことを好きだって知って 、快斗とできるだけ関わらないように、青子がなるべく傷付かないように、って気を使いながら動いてた。

登下校だって、白馬くんに一緒にしてもらってるし。



…けど、…っだけど本当は、快斗とたくさん話したいし登下校だって一緒にしたい。


………私って、こんなに快斗のこと好きだったんだな。




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冬眠。(プロフ) - 終わっちゃったんですね…‼でも何回も読み返します‼‼ (2022年12月27日 15時) (レス) @page24 id: 4f6fc34427 (このIDを非表示/違反報告)
宵闇月夜(プロフ) - 続き見たいです!書いて下さい、お願いします。 (2022年4月13日 15時) (レス) @page22 id: ad64d71acf (このIDを非表示/違反報告)
莉子(プロフ) - 久しぶりの更新…!!!!待ってましたありがとうございます!!!これからも楽しみにしてます! (2022年3月12日 10時) (レス) @page19 id: e12f476466 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - よっかたあ、かいと彼女ちゃんが恋人同士なれて、青子ちゃんとも仲良しに戻れて。続きが楽しみです (2021年12月8日 20時) (レス) @page14 id: ef5d083eda (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - 新一はすごいなあ、彼女ちゃんが、元気がないことわかったし続きが楽しみです (2021年11月7日 22時) (レス) @page7 id: ef5d083eda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こーさん | 作成日時:2021年10月24日 21時

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