怪 盗 さ ん と の 恋 物 語 #3【黒羽快斗】

#　溢れ続けるこの気持ち ページ2

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あれからと言うもの、私は青子と快斗が両想いになるようにできるだけ快斗と行動しないことにしていた。

……だって、近付いたら好きが溢れちゃうんだもん。








────『 快斗、私、明日から早く学校行かなきゃいけないから、快斗は青子と2人で行って？ 』

────「 …じゃあ俺もAと一緒に『 快斗 』 」

────『 お願い 』

────「 …わかった 」









────「 なあA、一緒に帰ろうぜ 」

────『 あー、ごめん、先生に呼ばれてるから先に青子と帰ってて！！ 』

────「 それくらいならすぐ終わるだろ？どっかで待っとくぜ？ 」

────『 ううん、大丈夫。遅くなっちゃうから 』

────「 …そーか 」








快斗のことを避けるのは、正直とんでもなく辛い。


…でも、それで青子が傷付かないなら。そう考えればいくらかマシだった。




『 ……はあ 』

「 …上原さん？ 元気がないみたいだけど、なにかあった？ 」

『 …！！ 』




机に1人で突っ伏していると、声をかけてきてくれた白馬くん。



…はは、相変わらずのイケメンっぷりだね




『 …ううん、なんでもないよ。心配かけちゃってごめんね 』

「 ……！ 」

『 …白馬くん？ 』

「 …あ、ああいやその、…いつもの上原さんとは、雰囲気が全然違うなと思って 」

『 雰囲気？ 』




私が聞き返すと、「そう」と答えた白馬くん。


……雰囲気が違うってどういうことだろう。




「 ほら、いつもの上原さんはもっと元気で、ごめんよりありがとうの方が多いから。

今のだって、いつもの上原さんなら心配してくれてありがとうって言うと思ったしさ 」

『 …！！ 』




白馬くんに言われて気付いた。

確かに、ごめんじゃなくてありがとうに変換できるときは、意識して変えてたなって。



…昔、千景さんに言われたことがあるの。

「ごめんより、ありがとうの方が笑顔は増えるのよ」って。


……まさか白馬くんに見抜かれてたとは。




『 …確かにそうかも 』

「 でしょ？…まあ大方、君の好きな人が関係してるんだと思うけど 」

『 ……え？！ 』

「 違う？いつもみたいに絡んでないから何かあったのかなと 」





……ヤバい、全部見抜かれてる。



…白馬くん、さすがすぎて何も言えない。




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