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それから、水を買いに行った蘭と快斗と合流して皆で話していると、快斗の隣にいた私の後ろの茂みがガサッという音と共に少し揺れる。


きっとそれは、今回、スーツケースに入れて無理矢理連れてきた本物の新一が目覚め、私たちを呼んでいるのだろう。




「 よう、お目覚めか? 」

『 おはよう新一。体痛くない? 』

「 やっぱりテメー…

…って、なんでAもいんだよ 」

「 ちょーっと厄介なことになったんでなー

オメーの正体知ってるお嬢さんにも協力してもらおうと思ってよ 」

『 ごめんね今回だけはグルなの 』




…いやまあ実際、毎回グルって言ってもおかしくないんだけど。




「 んで?どうやってスーツケースから出たんだよ? 」

「 …コイツを使ったのさ 」

『 ボールペン? 』

「 ああ…コイツの先端を差し込めば、中からでも簡単に開くんだぜ ? 」

『 へー…さすが新一だね 』

「 ボールペンくらい問題ないと思ったが…油断も隙もねえなオメー 」




そう言って走り出した快斗に続いて私も駆け出す。




「 おー、あったあった! 」

『 やっぱこのスーツケースすごいねえ… 』

「 それより、どういうつもりなんだオメー! 」

「 お見通しのくせに…ふん、あれだよ 」

「 …え? 」




快斗が見た方向にあるのは、園子の王子様が出場する空手の大会のポスター。




「 19世紀末…海賊船と共にシンガポール近海に沈んだとされていた伝説の秘宝 、世界最大級のブルーサファイア──別名、“ 紺青の拳 ”。

去年、ジョンハン・チェン氏が引き上げに成功したビッグジュエルだよ… 」

『 ジョンハン・チェン氏、って言えば、シンガポールの実力者の1人 』

「 そう、そしてこのおっさんは武道が大好きでな

宝石をチャンピオンベルトに埋め込み、空手トーナメントの開催を決めちまった 」

「 伝説の宝石は優勝者の手に、か。金持ちの道楽だな… 」

「 そういうこと。トーナメントのどさくさに、宝石だけいただいちまおうって考えてたんだけど、キッドとして入国するわけにもいかねえだろ? 」




そう1個1個説明していく快斗に便乗して、日本で快斗に教えてもらったことを少しだけ新一に話してみる。

……ふふん、新一が眉毛さげてらあ。




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.→←紺 青 の 拳



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天資浅漬け - あたりの小説ってありますよね…これ当たりだわ。神。快斗と夢主に一つ言うとすれば…末長く爆発しろ☆ (2021年7月26日 21時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
- 好き!!こう、あの、その…好き!!(語彙力)更新頑張ってください!応援してます! (2021年6月23日 15時) (レス) id: 157c6e138f (このIDを非表示/違反報告)
なーるー*WithU*(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください!KOCHUCHUさん!応援してます (2021年6月17日 21時) (レス) id: 02b5228d37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こーさん | 作成日時:2021年6月13日 18時

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