怪 盗 さ ん と の 恋 物 語【 紺青の拳 】

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side . 江戸川コナン




《 突然日本を離れるのはなぜですか？ 》

《 バカンスだよバカンス！ 》




俺とキッドが見ているのは、中富禮次郎が日本で取材を受けている動画。




《 シンガポールには5年前にも行かれてますよね？ 》

《 ああ、それ以来だ…それが？！ 》

《 ──中富社長には、現在、政治家の贈賄疑惑がかけられており… 》

「 …マーライオン広場にいたヤツか…あの空手野郎にやられたけどな… 」




キッドがそう言ったのとほぼ同時にオレのスマホが振動して、電話の着信を告げる。




「 お、灰原か？例の男の正体分かったのか？ 」

《 ええ、なんとかね…

名前はユージーン・リム、なんとびっくり海賊よ…最近はシンガポールでの目撃情報があるわね 》

「 さすが灰原！頼りになるぜ！ 」

《 おだててるってことは…まだ何か調べてほしいことがあるのかしら？ 》

「 あ、ああ…中富禮次郎って名前、聞いたことあるか？中富海運の… 」

《 知ってるけど… 》

「 中富海運が所有する船の状況が知りたい。シンガポール周辺にいる船だけでいい！ 」









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───あれから数時間が経ち、日も落ちてきた頃に再度灰原から再度連絡が。





《 シンガポール周辺には、貨物船が2隻とタンカーが1隻…ちょっと気になるのはそのタンカーが予定の航路を外れてること 》

「 そいつだ…！そのタンカーのデータを送ってくれ！ 」

《 OK！また連絡する！ 》




灰原のおかげで、なんとか怪しいタンカーの目星をつけることができた。





「 タンカーがどうかしたのか？ 」

「 レイチェルの残した “ she ” の文字だよ

sheは船を表す単語でもある！ 」




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