怪盗さんとの恋物語 (ページ31)

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翌日。今日は予報通り雨。

だけど私たち女子高生組3人は、園子の家の車で送ってもらったから、濡れることなく着くことができた。

『うわ、すご！！
ホントに空港の搭乗口みたいになってる！！』

「しかも3つもゲートがあるし… 」

「さすがおじ様！やるゥ〜！！」

3つのゲートをくぐった先は、通路を壁でふさいで、龍馬展にはゲートを通らなきゃ入れないようになってる。

その間にあるのは、男女のトイレだけ。

「コナンくん、中に入っちゃうよ！」

「あ、はーい！」

『 …わ、めっちゃ人いる… 』

〈龍馬展の観覧は10分までにしてください！〉

「 ──って言われても、ほとんど誰も出て行ってないみたいね。

まだ予告の時間まで2時間あるけど、ひょっとしたらもうこの中にキッド様いるかも♡ 」

……うーん、残念だけど、快斗はまだ展示室の中にはいないはず。

まあ博物館内にはいると思うけどね。

「 …でも、あのゲート、ピストル持って抜けられないんじゃない？

それに、今日返しに来る物って別の泥棒が盗んだ品っていうし…止めにしちゃうかもよ？」

「 ──え？別の泥棒？」

『そーそー。今回キッドが返す3品、龍馬の最後の手紙と龍馬の血がついた盃と暗殺された時に懐に入れてたピストルは、全部20年前に怪盗淑女──ファントム・レディーが盗んだ物なの！』

「ファ、ファントム・レディーって？」

『昭和の女二重面相って言われた大盗賊で、ホラーちっくな手口で悪どい稼ぎをしている大企業や大金持ちばかりを狙ってたから大人気だったらしいよ？』

「まぁ、私のキッド様には負けるけどね！」

「園子…苦笑」

「 ……A姉ちゃん、詳しいんだね！」

『え？！…そ、そう？！
…あ、ウチ、お母さんがファントム・レディー好きだったから、その影響かも…

ほ、ほら！よく話聞かされてたしさ！！』

「 …ふーん、そうなんだ」

慌てて新一に対して誤魔化しを入れると、ギギギっと重たい首を動かして新一から目線を背け、ホッとひと息。

……千影さん大好きだから調べたとか、口が裂けても言えないよ。

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