怪盗さんとの恋物語 (ページ18)

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龍馬お宝攻防戦ページ18

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No side

「日本を今一度、洗濯いたし申候！」

「え？」

今日も仲良く3人で登校中の毛利蘭、鈴木園子、江戸川コナンは、園子が今ハマっているという坂本龍馬の話で盛り上がっていた。

園子は、蘭とコナンにこう問う。

「さて、これは誰の言葉でしょー？」

「あれ〜？なんか聞いたことあるけど…誰だっけ？」

「坂本龍馬だよ！文久3年、1863年の6月29日に龍馬が姉の乙女に宛てた手紙にそう書いてあったんだ！」

迷うことなくそう述べるコナンにきょとんとする蘭に園子。

…それを見て少しやばいと思ったのか、コナンは慌てて誤魔化しを入れる。

「 ──ってTVでやってたよ！！ホラ、今龍馬ブームだから… 」

「そ、そうね… 」

「 …でも、なんで園子が龍馬の言葉を？」

「先週から次郎吉おじ様の鈴木大博物館で龍馬展っていうのをやってんだけど…そこに参上するって予告状を出したのが、我が愛しの──

怪盗キッド様♡───ってワケぜよ！！」

そうウインクしながら述べる園子に
蘭は目を点にしつつ続ける。

「 “ ぜよ ” って園子…土佐弁になってる… 」

「そうなのよ〜！龍馬の事を調べてたら
すっかりハマっちゃって… 」

「でも、キッドが龍馬展で盗みたい物なんてないと思うけど… 」

「あるわよ！龍馬が高杉晋作からピストルと一緒にもらったっていうガンベルト！」

「ガ、ガンベルト？」

そう聞き返すコナンに、園子は少し怒ったように続ける。

「そうよ！バックルの所に大きなルビーが埋め込まれてる豪華なベルトよ！」

「 …それ、本物なの？」

「そのベルトの事を書いた龍馬の手紙もあって、有名な鑑定家のお墨付きだってもらってんだから！」

「まあ、本物なんじゃない？あの次郎吉さんが手に入れたんだから！」

「いや…手に入れられなかったらしいよ…

そのベルトを目玉にして展覧会をやろうとしてた人がなかなか売ってくれなくて…仕方なくおじ様が “ 龍馬展をやるならウチでやれ ” って、場所だけ貸したみたい」

「でもホラ、キッドが狙ってるんだし！」

「あ、いや実はそうじゃなくて… 」

「 (おいおい…) 」

なにかを察したコナンだが
すぐにそれが当たることになるとはまだ知らない。

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