君を笑顔にするために。2

7話 ページ31

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統合判テストの結果を眺める講師たち。












橘「こんなもんかなぁ、」


木村「去年と同じではまずいんじゃないですか？橘先生。
御三家ゼロの悪夢！」


橘「だな」


佐倉「はぁ…」


桂「どうした？」


佐倉「みんな前より勉強量も増えたし、正答率も上がって来て、
確実に点数取れるようになってるんですけどね」












それを佐倉先生から奪い取る黒木先生。
一瞬目があったが、すぐに逸らした。












黒木「夏の成果は9月には出ません。

全国の受験者全体の学力が上がっているからです。

この夏頑張った生徒も点数は上がっていても偏差値を見ると横ばい、
下がることもごく普通の現象です」


佐倉「それじゃあ、偏差値を上げることなんてこの先…」


黒木「不可能。…とは言いませんが、至難の業です。

あなたのRクラスの生徒たちも、学力がアップしていることは認めます。
一部の生徒を除いてですが。

皆さんいいですか。

我々が心を砕かねばならないのは、
上がらない偏差値を見たお客様たちをいかに黙らせるか」


橘「 " 黙らせる "って…」


黒木「偏差値が上がらないことに気づいたら
中学受験からの撤退を考え始めます。

我々の最重要課題は、そんなパニクったお客様たちを鎮め、
いかに受験を、いや、この塾を辞めさせないかです。

秋はまさに収穫の季節…刈り入れどきです。

日曜特訓、志望校別特訓、お正月特訓、塾の本気の集金はこれからです。

皆さん、明日から保護者面談が始まります。

このテスト結果に不安を訴える保護者様へは…
夏の成果が出るのは秋以降です、とでも言ってください」















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