・ ページ47
・
「あ、佐倉先生。どうでしたか？」
丸つけは佐倉先生にやらせろ、と言われ、
申し訳ないと思いつつ、佐倉先生にお願いした。
佐倉「10点以上アップしてます。
偏差値も5ポイントほど上がりました」
黒木「なぜかわかりますか」
いつも通り、突然現れた黒木先生。
佐倉「っわ、…後半の難問を捨てることで、
前半の計算問題にかけられる時間が倍になって、点数が取れたんだと…」
黒木「でもそれなら、貴方の言った通り、
自分のできる問題を選ぶやり方だって同じはずですよね」
佐倉「はい、そう思います」
黒木「片岡先生、違いを教えてあげてください」
「え、あぁ…はい。違いは、焦りです」
佐倉「焦り？」
「問題は小問入れて25問あります。
そこから自分のできる問題を見極めようとするだけで、
時間だけが経ち、彼らには焦りの元になる。
焦るからケアレスミスが起こる。
それなら最初から半分しかやらなくていいと問題をバッサリと取り除き、
同時に焦りも取り除いた。
その結果、ミスが減ったんです」
そう伝えると、
佐倉先生は少し納得した顔をした。
黒木「ただ、この方法は本番の受験では使えません。
同じ配点ではないかもしれないし、
最初が1番簡単で最後が1番難しいとも限らない。
今日あえてこんなやり方をさせたのは、
自信と得点欲を実感してほしいからです。
点数が取れた、偏差値が上がった、という事実。
受験生にとってどんなご褒美よりも
これにかなう喜びと原動力はありません。
…少し解説しすぎましたね。
子供たちが帰るまでにその答案を返してあげてください」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 325人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅茶(プロフ) - 埜多羅さん» 大丈夫ですよ！ありがとうございます！！ (2021年12月7日 21時) (
レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - なっちゃんさん» ありがとうございます〜！ (2021年12月7日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - ごめんなさいm(_ _)m💦間違えて1つ多くコメントが… (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - 毎日見に来てしまうくらいとても好きになりました（笑）これからも頑張ってください！ (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - 毎日見に来てしまうくらいとても好きになりました（笑）頑張ってください！ (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紅茶 | 作成日時：2021年11月25日 0時
