君を笑顔にするために。

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橘「あんなこと言ってるけど、
奴の目的は結局のところ金ってことだよな」


木村「ま、我々のような中堅塾にとっては
大切な収入源ではありますけどね」


佐倉「オプション講習って参加は任意ってことになってますよね」


桂「でも、連休中に子供が塾に来なかったとして、

毎年楽しく過ごしてきた連休に小学生が家で自粛的に勉強する、
とはちょっと考え難い」


佐倉「ま、そうですけど、ノルマって…5日間で5万円も…」













保護者に配った講習の紙を見て、
そんなことを口にした佐倉先生。












桂「佐倉先生…甘い甘い！！」


「甘いですねぇ、」


佐倉「片岡先生まで…」













桂先生は少し呆れながら話し始めた。













桂「GW特別講習は5日間で5万3000円、

夏休み中の夏期講習は18万2000円、

でもってその期間中に行われる夏合宿…
宿泊費、食費込みで10万5000円。

冬休みには冬季特別講習が7万7000円。

お正月特訓、4万5000円。

そのほかにも日曜特訓、志望校別特訓、弱点克服特訓、直前特訓…

それらのオプション講習や外部模試受験料、
それに通常授業の月謝4万5000円を合わせると、占めて年間約132万円」


佐倉「はあ…」













あまりに大きな金額に、
佐倉先生は少し顔を引き攣らせた。














桂「これを中学受験にかかるお金と考えるか、
子供の将来のためにかかるお金って考えるか、

それはそのご家庭それぞれだけれども。

少なくとも、そんなイノセントな心の持ち主じゃ
塾講師は務まらないわよ」


佐倉「…はい、」















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