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木村先生のその言葉に、講師たちがざわついた。
橘「本当か?寝ぼけて見間違えたんじゃないのか!?」
木村「いやいやいや…間違いなく前田花恋でした!」
桂「まさか…」
橘「転塾か!?」
「ルトワック…」
黒木「現状に不満を持っている保護者は、
子供がその塾にあっていないのではと考えがちです。
年度の途中で受け入れてくれる塾は少ないし、効率的じゃない。
つまり、転塾するなら6年になる3月、今がラストチャンスです」
「…まあ、なにも転塾の恐れがあるのは、
前田花恋さんだけじゃないですからね」
そう呟くと、
橘先生の視線が私に刺さった。
「…すみません」
黒木「親御さんたちが、
もしかしたらうちの子なら、
あの憧れの御三家に、あの有名国立校に届くかもしれない…
そう思ってなけなしの大金を払い、
あわよくばと夢を抱いてこの塾に通わせてきた。
しかし、現実は違った。
全く上がらない成績、増えていく月謝、
ここまで金を注ぎ込んでは引くに引けない状況。
そんな時、もし自分が親ならどうしますか。
私なら転塾させますね」
橘「じゃあ黒木先生どうするんですか!?
前田花恋はうちの大切な金の卵です!何か手はあるんですか!?」
黒木「片岡先生」
「え、はい」
完全に傍観していると、
突然声をかけられた。
黒木「貴方ならどうしますか?」
「わたしなら…放っておきますかね」
橘「はあ!?」
黒木「私も同意見です。放っておきましょう。
何もしなくて結構です」
橘「何もしないなんて、そんなわけにはいかないでしょう!
片岡先生も何言って…!」
橘先生が少し大きな声を出すと、
タイミングよく鐘が鳴った。
黒木「授業の時間です。
皆さん、よろしくお願いします」
橘「なんなんだよ…」
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紅茶(プロフ) - 埜多羅さん» 大丈夫ですよ!ありがとうございます!! (2021年12月7日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - なっちゃんさん» ありがとうございます〜! (2021年12月7日 21時) (レス) id: 9cb04252fe (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - ごめんなさいm(_ _)m💦間違えて1つ多くコメントが… (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - 毎日見に来てしまうくらいとても好きになりました(笑)これからも頑張ってください! (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
埜多羅 - 毎日見に来てしまうくらいとても好きになりました(笑)頑張ってください! (2021年12月5日 22時) (レス) id: 0765040fa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅茶 | 作成日時:2021年11月25日 0時