Love.

・ ページ14

・












『すまんなあ、嬢ちゃんたち。

寝てるうちなら戻してもやりたかったが、
こいつらの顔を見られちゃあもう少しいてもらわないといけねえ。

腕が痛いだろうが、許してくれよ』












緩く縛ってくれてるから痛くはないけど…












『兄貴…カバンにこの子たちの携帯電話入ってたけど大丈夫すかね…』


『は？何がだよ』










どうしよう、
このままじゃ環の家に迷惑がかかる…

…でも、













『確か電波で居場所がバレるとかバレないとか！』


『何ィ！？早く言えよそういうことは！』












そう悪そうな人たちでもないんだよなあ…
どうしたら…












『ガタガタうるせえ！2人ともさっさと逃げろ！』


『は…？親方…』


『どーせ何かドジ踏んでると思ってたよ。
お前らが無事逃げたらこの子たちは俺が帰しとくよ』


『だ、だって親方は…』


『この子たち送るついでに自首でもするさ。
どうせ店手離したらすることねーしな』


ハルヒ「え、でも隣の部屋の洗濯物は…？
お客さんがまだいるんじゃ…」


『ああ…近所からの頼みでたまにあるんだよ。
あのぐらいじゃなんの足しにも…』


ハルヒ「でも…あのふかふかの布団とか…
お店がなくなったら困る人がいるんじゃ…」


『…ふかふかだったか？』


ハルヒ「はい…うちのよりずっと…それであの…
よだれを垂らしちゃったかも…」











ハルヒがそう言うと、
親方さんは、ぶっと吹き出した。














・

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す