こっち向いて。【Ryosuke.Yamada】

LOVE ４ ページ26

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涼介『A〜、』







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映画館を最後に出た私たちは、涼介くんの家に帰ってきて。







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初めて入る涼介くんの家は、きちんと整理整頓されていて、清潔感がある。







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涼介『Aって名前、……なんかえろい』







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コーヒーを淹れる私の腰に、後ろから遠慮がちに腕を回す。







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『何言ってんの、もう……』







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冷たくあしらっているけれど、本当は鼓動がうるさすぎて。







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それが涼介くんに聞こえないように、必死なだけ。







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涼介『……A、』







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さっきまでふざけていたと思ったら、くるっと体ごと涼介くんの方を向いていて。







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涼介『チューしたい』







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とろけるような涼介くんの視線に、何も返す言葉がない。







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『……、』







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さりげなく手を離し、逃げよう。







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だけど、







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涼介『逃がさないよ…？』







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そのまま手首を掴まれて、背中が冷たい壁にくっついた。







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『え、いや……涼介くん、』







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涼介『……妬いた』








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