こっち向いて。【Ryosuke.Yamada】

LOVE ３ ページ25

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涼『ここと、ここ！』








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暗い映画館内でも、ずっと手を繋いで席まで連れてきてくれた涼介くん。







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『楽しみだね、！』







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涼介『うん…、』







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『……？』







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どこか元気がなくて。







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いつもなら、”A先生と見れるならどれでも楽しいです！”とか言ってくれるのにな。








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少しだけ寂しさを感じてしまうのは、私のわがままだけど。







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付き合ってから、どんどん私ばかりが好きになっていくようで。








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『………』







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すぐとなりに座っているのに、その綺麗な横顔が遠くに感じてしまう。








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『……涼介くん、』







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涼介『ん…？』







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『……好き、だよ』







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上映が終わって人もまばらになったとき。








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普段なら絶対言わないような言葉をつい口にしてしまい。








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涼介『Aせんせ、……』







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驚く涼介くん。








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『……先生じゃ、ない』








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涼介『え……、』







『先生じゃなくて、』







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ここまで言って、我にかえる。







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『えっと……何でもないです！忘れて、』


涼介『……A、？』







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耳に真っ直ぐに入ってくる、涼介くんの甘い声。







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涼介『Aって……呼んでいいの？』







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『…当たり、前だよ……』








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