風邪2 ページ2
izw side
オフィスでいつも通りにパソコンに向かっていた昼下がり、マナーモードにしていた携帯が震えた。
伊「お?」
仕事している時間に彼女から連絡がくることはあまりない。
メッセージを開くとなんと風邪を引いたらしい。
数ヶ月前に俺の猛アタックで付き合い始めた可愛い彼女だ。こういう時に助けに行けなくてどうする。
伊「ふくらさ〜ん。Aが風邪引いて動けないらしい。今日早上がりしていい?」
ふ「え、大丈夫?
すぐ行きな。何かオフィスにあるもの持ってく?冷えピタとかあるよ。」
伊「すまん、ちょっと持ってくわ。あとで買い足しとくから。」
「ごめんみんな。ちょっと今日上がらせてもらう。何かあったら連絡して。」
オフィスにいたみんなが口々に了解です、お気をつけて、と言ってくれているのを背にオフィスを後にした。
焦る気持ちを押さえ、必要そうなものを買い足してAのアパートに向かう。
つい最近交換した合鍵を使って。
伊「A〜。来たぞ〜。お邪魔しまーす…」
やっぱり寝てるか。
とりあえず熱測りたいしどんな状態かみたいから、可哀想だけどちょっと起きてもらおう。
伊「A〜、来たよ。」
眠りは浅かったのか、声をかけるとすぐに目を開けたA。
昼に俺を呼んでしまったことに対してなのか、起きてすぐ謝ってきた。
そんな潤んだ目と赤い顔してる彼女ほっといて仕事なんてできるかよ。
熱を測ると38℃を超えていた。
大人になってからのこの体温って地味にキツいよな…
何をいちばん優先すべきだ…?
…ちょっと前に俺が体調を崩して病院に行ったと話をした時にAとした会話をふと思い出す。
『拓司はすぐ病院に行けるのすごいな…。私、病院苦手で…笑。
ひとりでなんて余計に行けないよ〜』
「じゃあもしAがそうなったら俺がついてくよ。Aが具合悪くなる想像はできないけどな笑」
『どういうこと〜?!笑』
水分取らせて脱水にだけはならないようにしてやらないとな。
もしこれ以上症状出てきたら病院も考えないと。素直に行ってくれるとは思ってないけどな笑。
スポドリを飲ませて、まだ寝られそうな彼女に布団をかけなおし、手を握ってやると思ったより早く寝息が聞こえてきた。
ここでしばらく様子を見ていよう。
持っていた本を読みつつ、時々寝苦しそうに寝返りをうつAをそっと撫でていた。
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名無し21886号(プロフ) - また違うお話も楽しみにしてます! (2022年4月8日 23時) (レス) id: 5dbbf11808 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - こうちゃんのお話も見てみたいです!! (2022年1月23日 0時) (レス) @page25 id: c4a3ef0428 (このIDを非表示/違反報告)
みり(ФωФ) - もしよかったらまた、リクエストさせていただきます!河村さんと夢主で、夢主は妹という設定でお願いします。えっと河村さんが体調不良でそれを夢主(妹)が看病する感じです!書きにくいかもしれないので書きやすいようにして大丈夫です(^^) (2020年3月1日 22時) (レス) id: 9aa85f3228 (このIDを非表示/違反報告)
墨 - ( ´゚д゚`)アチャー早とちりでした!でもリク以外のお話も全部楽しく読ませていただいているので、これからも応援しています! (2020年2月24日 18時) (レス) id: b7d7e49bf7 (このIDを非表示/違反報告)
みり(ФωФ) - すみません、山本ではなく山本さんと訂正させていただきます。m(__)m (2020年2月23日 20時) (レス) id: 9aa85f3228 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すずのき | 作成日時:2020年1月5日 2時