弐拾玖ノ型 隠し事の匂い ページ29
( 炭治郎side )
『鬼虎、今日も一緒に任務行こうね』
『鬼虎。一緒にお風呂入ろっか』
『伊之助静かにして!今鬼虎寝ているから!』
『鬼虎、お腹空かないのかな…』
炭「禰豆子みたいによく寝るわけじゃないし、鬼虎の構造はどうなってるんだろうな?」
『うーん… 人のことも襲わないしね…。
欲しいものあるならすぐに言うんだよ、鬼虎っ』
あれからAは鬼虎を可愛がっていた。
正直、動物を飼う時って最初はお世話するものの、結局は親に任せてしまうケースが多いが(正直俺がお世話することになると思った)、Aは鬼虎の世話を滞らなかった。
やはり、家族と重ねてしまう部分もあるのだろうか。
最初警戒していた伊之助も禰豆子も鬼虎にどんどん心を開いていったが、善逸は別だった。
「少しサイズが小さいってだけでAに可愛がられてるの狡くね?俺も小さくなりたい」らしい。…まあ、嫉妬だというところだろうか。
『お風呂入ってくる〜〜!』
炭「ああ。…鬼虎も連れていくのか?」
『うんっ!鬼虎の背中を流しちゃる!』
鬼虎を抱きながら嬉しそうに風呂行く姿を見たら、 ほっこりと自然に微笑んでしまう。
伊「お前、何ニヤけてんだよ。気味悪ぃな」
炭「なっ、気味悪いって言い方ないだろう!Aが幸せそうで俺も嬉しいんだ」
正直前までのAはいつも不安な匂いを漂わせていた。善逸のことが原因だったが。
しかし、ここ最近は心から笑っていることが多い気がする。
鬼虎も人に襲いかかる気配は無さそうだし、鬼虎が鬼から人に変わったら本当に弟のようなものになるかもしれない。Aのためにも、早く鬼舞辻無惨を倒さなければ。
_______だってAは俺の…____「気に食わない」
炭「へ?」
善「気に食わなぁぁああい!」
鼓膜を突き破るかのような大きな声に、思わず目を瞑ってしまった。
善「俺はAの彼氏なのに!そんな俺でさえも一緒に風呂入ったことないのに!鬼のアイツに負けるなんて!なんでだよぉおおお!」
伊「気持ち悪ぃな」
善「なんだよその目!!分かってるよ俺だって!変なこと言ってること!!でもアイツ男じゃん!!男に彼女の裸姿見られるの耐えられないんだよ!!」
炭「まあまあ、鬼虎はまだ赤ん坊だし」
善「それに……お前ら、気づいてねえのかよ」
何のことかと首を傾げると、「…何でもない」と顔を背けられた。…何か、隠してる匂いがする。
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わたしちゃん(プロフ) - 遅れてコメ失礼します!すっごくきゅんきゅんして、善逸もかわかっこいいってかんじでもうほんと大好きです...!更新待ってます! (2021年6月28日 14時) (レス) id: 4e7e1a0744 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 2人を元通りにしてあげてください!ww 続きめっちゃ待ってます (2021年3月20日 23時) (レス) id: b364ff4a49 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 続きが凄く気になります!夢主ちゃんとぜんいつの恋の行方が気になる!更新待ってます!楽しみです! (2021年3月17日 1時) (レス) id: ee58dd6f58 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが気になります!無理しないでいいですから更新楽しみに待ってます! (2021年1月7日 20時) (レス) id: 51e411dd35 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳@きゃらめる - (コメント失礼}(*・ω・)ノ善逸と元通りになってほしいなぁ〜(*´`*)花冠のところ.凄くグッと来ました…\(*>ω<)/更新頑張ってください! (2020年11月7日 10時) (レス) id: 1d3bfbc3f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たむ | 作成日時:2020年3月26日 23時