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参ノ型 仮にも彼女 ページ3

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『…ふっ、……ふんっ、…… ふう』




木刀を構え、素振りを繰り返す。

頭の中でカウントしていたら、キリのいい数字になったので、休憩を挟むため縁側に腰を下ろす。

手拭いで汗を拭いていると、赤色の髪の彼がやってきた。





「A、これ作ったから食べるか?」


『炭治郎!…いいの?じゃあ貰おっかな』


「お疲れ様。非番なのに精が出るな!」


『早く強くなりたいからね』





炭治郎から貰ったお握りを食べる。

うんん、やっぱり料理上手な彼が作るお握りは塩加減が丁度よくとても美味しい。





「…… Aは本当に美味しそうに食べるな」


『んぇ?だって本当に美味しいんだもん』


「そうかあ」




そう言ってニコニコする彼を横目に、2つ目のお握りを頬張ると、聞き覚えのある汚い高音が後ろから聞こえた。





「禰豆子ちゃぁぁああん !!!!!!」




言わずもがな、彼である。







「あっ!炭治郎!……と、A」



うわあ、付け足し感がすごい。

なんでこいついるの?みたいな視線が痛い。

あれ、仮にも私って彼女じゃなかったっけ。






炭「どうしたんだ善逸。忙しないぞ」



善「だって禰豆子ちゃんがどこを探してもいないから…!」



炭「禰豆子は今静かな場所で寝ているぞ。」



『…善逸が煩いんでしょ、寝れないくらいに』



善「そうかい、ごめんなさいね !!!!」



善「…… お前らは何してるんだよ、

炭治郎は任務じゃなかったっけ?」



炭「ああ、さっき帰ってきたんだが、鬼の居所を掴んだからまた夜に行こうと思う」



『えっ、一人で大丈夫?私も行こうか?』



炭「十二鬼月ではなさそうだし大丈夫だ。ありがとうな」



『炭治郎…』




ぽんぽんと安心させるかのように優しく頭を撫でられるので静かに受け止める。

長男気質な彼からすれば妹を撫でる感覚なんだろうな。





善「っ、…あっそ。

じゃあ俺は禰豆子ちゃんを探しに行くから!

禰豆子ちゃぁぁああんっ」



炭「善逸!」



『…… だから、禰豆子ちゃんは寝てるんだってば』





そんな私の小言なんか聞こえないだろうな。









彼は、どうやら彼女の私よりも違う女の子の方が気になるみたいだ。





『もう、終わりなのかな ……』


炭「A……」






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わたしちゃん(プロフ) - 遅れてコメ失礼します!すっごくきゅんきゅんして、善逸もかわかっこいいってかんじでもうほんと大好きです...!更新待ってます! (2021年6月28日 14時) (レス) id: 4e7e1a0744 (このIDを非表示/違反報告)
らら(プロフ) - 2人を元通りにしてあげてください!ww 続きめっちゃ待ってます (2021年3月20日 23時) (レス) id: b364ff4a49 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ - 続きが凄く気になります!夢主ちゃんとぜんいつの恋の行方が気になる!更新待ってます!楽しみです! (2021年3月17日 1時) (レス) id: ee58dd6f58 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが気になります!無理しないでいいですから更新楽しみに待ってます! (2021年1月7日 20時) (レス) id: 51e411dd35 (このIDを非表示/違反報告)
牛乳@きゃらめる - (コメント失礼}(*・ω・)ノ善逸と元通りになってほしいなぁ〜(*´`*)花冠のところ.凄くグッと来ました…\(*>ω<)/更新頑張ってください! (2020年11月7日 10時) (レス) id: 1d3bfbc3f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たむ | 作成日時:2020年3月26日 23時

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