【刀剣乱舞】桜舞う刀【刀剣女子】

桜の花びら２６枚 ページ27

五虎退「紅鶴さん…ぅ、裏切られるのはきっと…辛いことだと思います…。



　 で、でも信じないと何にも始まらないので…む、無理には信じなくていいと思います…けど……その…」




おどおどしながらも、精一杯話してくれる五虎退さんに少し笑みがこぼれる。



なんだか、嬉しくなった僕は彼の頭を撫でてあげた。



五虎退「えへへ…く、くすぐったいです」



そう言いながら、笑顔になる五虎退さんが可愛くてまた自然と笑みがこぼれた。



五虎退「べ、紅鶴さんここにきて初めて笑いました…！！



　 笑ってたほうが、その…び、美人さんなので笑ってたほうが…」




と、どんどん、声が小さくなっていく五虎退さん。



美人さんなんて、言われたのが初めてだったから少し自分の顔は赤くなってるんだろうな〜なんてのんきなことを考えながら、



『今日は、月がきれいなんでしばらくここにいて皆を一緒に驚かせつつも困らせてやりましょう！！』



断られて怒られるんだろうと予想していた、僕をいい意味で裏切ってくれた



五虎退「は、はい！た、たまには、いち兄を困らせてみたいです！」




その屈託のない笑顔は、月の光に照らされてすっごくきれいだった。




『じゃ、今日はここで月見だね。


　花より団子っていきたいとこだけど、団子も何にもないんじゃ少し退屈だけどね』




五虎退「ば、僕紅鶴さんと沢山お話ししてもっと仲良くなりたいです！！」




退屈にならないように！！と、精一杯いろんな話を聞かせてくれようと頑張ってる五虎退さんは身振り手振りをしながらたくさん話してくれた。




疲れたのだろうか、僕によりかかって寝てしまった。





僕は起こさないように、静かに月を見つめていた。

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