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『あのー……私なんかでよかったんですか?文化祭のペア』
葉が赤く染まった並木通りを歩く。
どうやら、帰り道が同じ方向らしい。
やっと、目を見て話せるようになってきた。
『私なんかって言うのやめようよ、私“で”良かったんだよ!』
『はて……?』
ときどき、変な事言ってくるから
神戸先輩ついていけない。
『なぜ故私が……?』
『…………まだ言いたくない』
突然、吹いてきた木枯らしに寒い寒い!肉まん食べに行こ!と
肩を震わせる先輩。
…完全に話題変えられた気が?
『山本さんは、肉まん派?ピザまん派?』
『あんまん派です』
よーし、覚えとこ、っていう小声には
聞こえなかったふりをした。
なんだか恥ずかしいです。
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「なんか遅くない?今日帰ってくるの」
「あの子はねー部活せずに、バイト生活だから」
「へー、バレーすればいいのに」
神戸先輩が連れて行ってくれたコンビニが
たまたまバイト先で
今日は休みだったのだが
ヘルプで入ってほしいと言われ
帰る予定だった時間よりも
時計の長い針が2周多く回ってた。
………なんでこの声がするんだ?
『湧にぃなんでいるの』
「帰ってきたらただいまでしょ」
『……ただいま』
おかえり、と髪の毛をくしゃくしゃにしてくるのは
兄の山本湧である。
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成瀬▼(プロフ) - まるさん» むしろコメントありがとうございます( ; _ ; )そう言って貰えて嬉しい限りです! (2019年11月2日 13時) (レス) id: 7e89a42ab7 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 一年前の作品にすみません!最後の展開(回想?)胸熱でした!素敵な作品をありがとうございます! (2019年3月19日 22時) (レス) id: 9d57b2db44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:成 瀬 ▼ | 作者ホームページ:http://naru_se.0706
作成日時:2018年3月22日 17時