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春香「先にホテル帰ったあと、私寝ちゃってて、、起きたとき時計見たら、23時ちょっと過ぎくらいだったんです。Aが帰ってきてないのおかしいなって思って、ホテルの下、降りたら…。」
春香ちゃんはそこまで言うと黙ってしまった。
当然だろう。
友達が血まみれになって倒れてるとこ見て、今は冷静でいることに精一杯なはずだ。
ドラケン「…ありがとな、見つけてくれて。」
春香「!い、いえ、、。」
「…怖がんなくていいよ、こいつ。こいつも俺とAの幼馴染みだから。」
ドラケン「ああ、自己紹介まだだったな。龍宮寺堅だ。ドラケンって呼んでくれ。」
春香「ド、ドラケンさん。」
病院の待合室、深夜ということもあり、秒針の音だけがやけにうるさく響いていた。
それだけでも、俺達の不安を煽るには充分だった。
春香「…あ、あの、」
「ん?」
春香「…Aの家族…身内って、誰も居ないんですか?」
そんななか、春香ちゃんは気まづそうにそう聞いてきた。
確かにこんな事態になってたら、兄弟とか親戚とかが来ないほうがおかしいよな。
ドラケン「…いねぇよ。今どき珍しくもねぇだろ。」
春香「……そう、なんですか、。」
「…おばあちゃんが、居たんだけどな。俺達も散々世話になった。でもAが大学上がる頃に亡くなっちゃって。」
あの時は大変だった。
Aはずっと元気ないまんまで、まともに飯も食えねぇまま大阪行っちまうし。
痩せこけてやつれたAの顔だけは二度と見たくねぇかもな、、。
春香「……私、ほんとにAのこと、何も知らないんですね、、。」
ドラケン「…。」
「…元々、そんなに自分のこと話すような奴じゃないだけだよ。」
春香「……。」
「ガキの頃はそのせいで周りに敵ばっか作ってたし。」
ドラケン「ほんとな。あいつガキの頃のダチっつったら俺達くらいしかいねぇんじゃねぇか?」
「絶対そう。…大学でもきっと春香ちゃんくらいしかいないでしょ。」
春香「……見る限り、多分、そうです、、。」
困ったような春香ちゃんの顔を見て、俺とドラケンは目を見合わせて肩を竦めた。
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妄想族同盟No.1(プロフ) - じゅりさん» この作品を読んでくださって、コメントをくださってありがとうございます、、!!すごく嬉しいです(泣)(泣)読者様からの温かい言葉で私が泣いてしまっています、、。更新楽しみに待っていてください!! (2021年7月28日 21時) (レス) id: ef88a247fc (このIDを非表示/違反報告)
じゅり(プロフ) - 泣くつもりは全くなかったんですが、読んでいくうちに涙が止まらなくなりました。。。いい作品をありがとうございます!更新頑張ってください!応援してます!! (2021年7月28日 12時) (レス) id: 21e5597aaf (このIDを非表示/違反報告)
妄想族同盟No.1(プロフ) - なのなのさん» ありがとうございます(泣)(泣)(泣)そんなことを言っていただけるなんて思っていなかったです、、とっても嬉しいです!読んでくださって本当にありがとうございます!!更新楽しみに待っていてください!!! (2021年7月28日 5時) (レス) id: ef88a247fc (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - 本当にこの作品は大好きで、私のお気に入りです。 作ってくれてありがとうございます! これからも更新頑張ってください! 応援してます! (2021年7月28日 2時) (レス) id: 62e316d30c (このIDを非表示/違反報告)
なのなの - 最近読ませて頂いてます! このお話凄く楽しみで、ワクワクしながら読んでます!深夜ですが作品の方を見たら更新になっていて本当に嬉しいです 更新が待ちきれない程すごく好きで、しかも一度にたくさんの話を書いてくれるので、たくさん読めて本当に嬉しいです (2021年7月28日 2時) (レス) id: 62e316d30c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:妄想族同盟No.1 | 作成日時:2021年7月21日 13時