すきすきワンワン！(1) (ページ3)

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Aside

炬『いや大変だよな〜』

バイトから帰ってきたお兄ちゃんがこたつに入りながらそう言った

「はい」

天『あ、ありがと！』

2人にはコーヒーと昼間のプリンを持ってこたつへ行く

天『やっぱり大変だった？』

炬『いやいや、俺じゃなくて。なんか会社の先輩と、新入社員って感じの2人に配達したんだけど、「いつまで学生気分でいるんだ！」って叱られててさ。大変だよな〜･･･思い出しちゃったよ』

「何を？」

炬『就活して入った会社で、俺も5個上の先輩と外回りやらされて』

天『あ、酷い先輩だったとか』

炬『いや、めちゃ良い人。山吹さんっていってね、優しいし、仕事も丁寧に教えてくれて、外回りの仕方も、気の持ちようも』

『俺なんかに営業できんのかって思ってたけど、山吹さんは、営業だと思うからしんどくなるんだ、ご近所を散歩してるくらいの気持ちでいれば良い。まずは顔馴染みになれば良い。何を話して良いかなんて考えなくて良い。お天気と、その日見たものを話せば良い。一言で良い。余計なことは言わなくて良い。今やってることが、直ぐに返ってくると思わなくて良い。無理しなくて良い。って』

天『良いね！』

炬『良いだろ？良い先輩だろ？』

「うん」