すきすきワンワン！(1) (ページ1)

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Aside

天『ちょっとAちゃん！』

「あっ...ご、ごめん」

天『･･･もっかいやる？』

「や、やらないよ、！！」

天『え？Aちゃんやろうよ！！』

逃げるように居間に入った私を追いかけて天はそう言った

そもそも夫婦でもマンネリ化でもないから･･･！

天『気をつけて』

「頑張ってね」

炬『･･･おう』

靴を履き玄関に立つお兄ちゃん

炬『まぁ、働くって言ってもとりあえずだから、別にそんな大それたことじゃねぇから』

天『行ってらっしゃいませ』

炬『だからそんな大袈裟に見送るなよ』

『行ってきやす！』

「行ってらっしゃい！」

お兄ちゃんは今日からバイトを始めた

子供の頃、同じ少年野球チームにいた友達が小説家目指して頑張っていたのを知り

せめてバイトでもするかという気持ちになったようで

お兄ちゃんはデリバリマンになった

私もレポートやら大学の課題、天はプログラミングの仕事をリモートでやったりと

いうなれば、リモートウーマンだ

ピンポーンピンポーン

部屋で課題をやっていたらインターホンの音が

ガラガラっと隣の部屋が開き、階段を降りていく音が聞こえる

なんだろうと思い私も部屋を出て下を覗いてみると

「･･･え？」

炬『なんだよ』

天『だって〜』

さっき見送ったはずのお兄ちゃんがそこにいた