私の胸の鳴る理由(1) (ページ27)

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Aside

［みんなごめん！鼻緒が痛くて我慢できないので帰ります］

グループメッセージを送って、電源を切り、家に逃げ帰ってきた

真っ直ぐ自分の部屋に入ってベッドに突っ伏すと、我慢していた涙は抑えが効かないくらい溢れ出してきた

足の痛みなんか比べ物にならないくらい、胸が痛い

いくら冗談のつもりでも、やっていいことと悪いことがある

私にとって、ずっと夢見てた＿＿＿

『A！』

隼人くんの、声...？

有『A！いるんだろ』

やっぱり隼人くんだ

一階の私の部屋の外に隼人くんがいる

私はベッドから起き上がり、カーテンを閉じている窓の前に立った

カーテン越しに私の影が見えたらしく、隼人くんが窓のすぐ前まで来た気配がする

有『足、大丈夫か？』

やっぱり、心配してきてくれたんだ

有『急に帰ったから、最後まで話できなかったけど･･･ここで、続きしてもいいか？』

･･･話？

わざわざ追いかけてくるほど大事な用件って...？

いつもと違う、少し緊張したよな隼人くんの声にじっと耳を澄ませる

有『俺、Aが好きだ』

「･･･え、？」

その瞬間、私は心臓をギュッと掴まれた気がした