私の胸の鳴る理由(1) (ページ17)

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Aside

ホームルームが終わって、帰りの準備をしていたらつかさちゃんが喋り出した

つ『ねえねえ、今年のお祭りどうすんの？』

そういえば、花火大会そろそろか･･･

この地域で一番大きな夏祭り

み『実はさ、高岡と行く約束してて』

みどりちゃんが声を潜めてそう言った

『「え！？」』

弥『うそうそうそうそ！』

つ『何？もしかして高岡くんと付き合ってんの？』

つかさちゃんがそう言うと、みどりちゃんはシーッと人差し指を口元に当てた

み『まだ内緒だよ』

『「きゃー！」』

海に行った日、2人だけで帰ったのがきっかけだったらしい

最近、よく一緒にいるのを見かけるから、怪しいねとつかさちゃん、弥生ちゃんと話していた

み『高校最後の夏休みだから、みんなで楽しもうって話になったの』

クラスの80%が内部進学というのもあるが、高3にも関わらず、なんやかんや理由をつけては遊んでばかりいる

み『どうする？有馬も来るよ』

成績の良い隼人くんは外部受験組

私は外部受験で、同じ予備校に通い出した

秋から本格的に受験勉強一色になるだろうし、隼人くんとは大学も別のため、今の夏休みの間に一歩でも隼人くんに近づきたいと思うのは欲張りすぎかな...

美術室のあの一件から、やたらと隼人くんと目が合う

色々あったけど、前よりも隼人くんとの距離が縮まった感じがする

一度は傷つくのが怖くなったけど、でもただの幼馴染止まりで満足できたのなら、きっと最初から告白なんてしてなかった

どんなに泣いても、頑張れていたのは、隼人くんにとっての“特別な人”になりたかったから

学校の外で会えたら、きっとまた違う雰囲気でアプローチできすはず

「･･･もちろん行くよ！」