ギフテッド

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Aside


天『犯人が現場に戻る事を心理学では、防衛的な露出行動と言います。犯罪にバレるかもしれないという不安に苛まれ、安心感を得るためについつい余計な行動を取ってしまうんです。あなたは現場に戻るだけじゃなく、目撃者として名乗り出てもくれた』

『残念でしたね、僕が偶然通り掛からなければあなたはきっと、逃げ切れてきたことでしょう。あなたが、川村梨央さんを殺したんですね』


『･･･ちっ、違う、！僕は、』



男性はスーツの人を押し逃げるようにこちらへ走ってきた



「あっ、」



立ち尽くしていた私の方へ向かってくる男性に逃げなきゃいけないのに思うように体が動かなくて

なのに、あ、危ないなんて脳は呑気で



「わ、！」



間一髪のところで、隣にいた夕也に腕を引っ張られた



パッ バサッ



いつかにアクションシーンで見たような動き


夕也はいつもやっている武道の技を決めた



ダンッ



『うっ、』


天『いって、！』



鈍い音と共にスーツの人の上に叩きつけられた男性


持ってきたカバンの中からはペンライトやうちわが転がり出ていた



夕『A、行くぞ』


「え？あ、夕也、！」



名前を呼ばれ振り向くと、数メートル先を歩いていた夕也


追いかけるように、私も歩き出した

3→←1《第1話》

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