ギフテッド

1《第1話》 ページ2

Aside


サイレンの音

スピーカーから響く声


こういう音、何度聞いても慣れないな...


学校帰りに夕也と歩いていたら聞こえてきたサイレンの方へ足が進む



「夕也･･･大丈夫？」


夕『あぁ』


「無理、しないでね」


夕『ありがとう』



現場に着くとテープの内側でスーツの男性と茶色い服を着た男性が話していた



『アイドルなら、裏での苦労も多かったんでしょうね。でも、だからって自さつする事ないのに...』


天『そうですね･･･』



夕『自さつじゃないよ』



夕也がそう言った途端振り向いた2人



夕『殺人だよ、これ』


天『え？』



もしかして、



夕『殺したのは、』



夕也は腕をあげ



夕『そいつだ』



茶色の服の男性を指差した



『何言ってんだよ、僕はただ彼女が飛び降りるのを見ただけ』

天『いやいや、それは違いますよね』


『え？』


天『実は、僕も考えてたんですよ。これは、殺人事件だって』


『刑事さんまで何を』


天『だって、この手の傷被害者に引っ掻かれたものですよね？屋上から突き落とした時に』



そう言ってスーツの男性は茶色の服の男性の手を掴んだ



『っ、、！』


天『何か、個人的な恨みがあったんですね。知ってましたもんね、彼女がアイドルだって事』

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