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見つけようかな ページ29

翌日、また早朝(5時台)に点検を終わらせ、体育館をあとにする。

すると、宿泊施設の入口付近で準備体操をする牛島先輩がいた。





「っ牛島先輩」
「?朝から早いな鈴原。どうかしたか」






どうしたもこうしたもない。

見知らぬ土地でランニングに行ける勇気に驚きつつ、先輩であっても言わなくてはならないことを言った。






「ここ周辺は危険です。あまり1人で出かけないでくださいって何度も言ったじゃありませんか」
「…周りだけならと」
「いつ何があってもおかしくないんですよ」







特に明け方、ポートマフィアが仕事を終えて本部へと帰宅する時間。

仕事終わりとはいえ、そういったことに特化してる組織だ、見つかったら保証はできないし、服に赤いまだら模様なんて付けているのを見たら言い逃れなんてできない。

先輩とはいえ、ここで生活するには必要で、重要なことを言った。







「…そうか」
「…」






微かにしょんぼりする牛島先輩。

この先輩なら、合宿施設の周りだけでは物足りずに少しと奥まで行っても過言ではない。






「…私が案内しましょうか」
「…??だが危ないんだろう」
「先輩のルーティンを崩す訳にも行きませんし、危ない場所なら私が把握してます。なので、私もついて行きます…自転車でですが」






先輩にずっとついていける自信はない。

自転車を探しながら言うと、牛島さんは少しだけ笑ってお礼を言ってくれた。






「お前も仲間だ、遠慮なく言え」
「流石にこれ以上は恐れ多いので言えませんよ」





私たちの関係も、変わりつつある。

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作者名:あんにん会長 | 作成日時:2019年8月19日 22時

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