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見えていたのか ページ20

最近鈴原さんの様子がおかしい。

いや、鈴原さんを取り巻く周りの様子がおかしい。




バレー部員にはないのだが、初対面の人と話すと、相手が数秒動きを止めるのだ。

そしてその人たちはたちまち、引っ張られたと言う。







「…なーんかなぁ」
「英太君〜どうしたの〜?もしかして服のセンスに迷ってるの〜?」
「ちげぇよ…鈴原のことだよ」






ルームメイトの天童に正直なことをぶちまける。

すると、天童にも感じるところはあったのか、うーんと唸った。







「正直、可愛い子を見た時の目を離せなくなるアレとは違うよネ〜」
「物理的に引っ張られる感じだよな」
「そう、ソレソレ!!」






朝練に向かうために部屋を出る。

そのまま駄べりながら着いた体育館。

中には数人しかおらず、綺麗にできたネットとスポドリとタオルが並べられ、モップを持った鈴原さんがドア付近にいた。







「そうそう、奪われるようなカンジ!!」






天童が後から入り叫ぶ。

ガタリ、モップの柄が倒れる音がした。







「おい、鈴原さ」







鈴原さんは体育館を一目散に出ていく。

追いかけようとしたとき、監督が体育館に入ってきた。

監督は一瞬考え、スタメンではないメンバーで探させる。

なんともタイミングの悪い…と思いながら、直接探しに行けないもどかしさのまま、朝練を続けた。

見ないでください…→←見ちゃいや


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作者名:あんにん会長 | 作成日時:2019年8月19日 22時

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