【文スト×ヒロアカ】私の高校生活、まだまだ問題発生中 (ページ2)

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４２話ページ2

「・・・・っ、冷たい」

ポチャンとどこからか水滴が落ちる音が響くなかで、私は目を開けた。

鳩尾がどことなく痛い。

だがそんなことを思っている暇などなく、私は今おかれている状況を整理した。

「地下牢の中にいるのか…？」

所長といたときには地下牢などなかったし、こうやって手足の自由を奪われることもなかった。

S「あや、起きたのね」

記憶の中の声とは違い、少し低くなった声に緊張を覚える。

S「ああ、私の子ども。こんなにも汚れてしまって・・・・外の汚れを知ってしまったら、あなたに本当の純白を見せてあげられないわ・・・・」

「なんの事だ」

S「・・・・また一緒の家族に、戻りましょうね」

所長は優しく微笑む。

艶やかに塗られたグロスや、身に纏っている香水の匂いを嗅いでいると、頭が朦朧としてきた。

「き、さま・・・・」

『まま。こうすればいいのぉ？』

S「そうよ。良くできました」

傍らにはいつの間にいたのか、見知らぬ少女がいた。

無知で汚れを知らない目は、私を捉えて逃がさない。

『おねぇちゃんも、いっしょのかぞくに』

ああ、この子はきっと記憶操作の異能者だ。

そんな考えの中、手足の動かない私はなす統べなく・・・・。

「うん、私たちは一緒の家族。ね、ママ」

心を奪われてしまった。