ボロボロくん

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渡辺side










一応俺のことを大学に入学させてくれた叔父が、家を出て行った


その家も、俺から去ってった





父親と母親と家族をしていた家





彼女が笑顔を見せてくれた家







もう、全部どうでもいい


もう、全部やめた







人から来た連絡にも一切返さないし、家を訪ねてきても出ない







今日もずっとバイトしてて家に帰ってきた


ずっとこの頃は家に帰ってもシャワー浴びて寝るだけ


今日は特に店長に怒られてむしゃくしゃしてる


物に当たるのもやだしもう寝てやろうかと考えていた







その時、鳴ったインターホン


ちょうどモニターが目に入ってしまった





渡辺「A……？」







俺が大学に行かなくなったから、もう忘れられてもおかしくないと思った


なんだ？俺を嘲笑いに来たのか？


だったら笑えよ、盛大に


特別に今日は開けてやるから


最近は絶対出なかった俺なのに、なんだか今日はイライラすることもあったため気分が違った







部屋に入ってくるなり俺を気にかけるA





「みんな心配してる。誰でもいいから連絡して欲しかった」





心配心配って、どうせ俺のこと何とも思ってないくせに


どうでもいいくせに何でここにくるの？





「何か、私にできることない？」







渡辺「じゃあ、俺のものになれよ」







もう知らね


じゃあ欲望のままに


もう俺だけのために生きてよ


俺もお前だけのために生きるから


俺はもう全部諦めてんだから


お前だけのために生きることくらいはできるよ


もう全部疲れた


お前しか好きじゃない


全部やだ


全部嫌い

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