経験者は語る�� ページ9
「いつかは別れなくちゃいけないよ。」
「うん、分ってる。でもたまに、朝倉さんは本当に結婚してるのかなって思うんだ。」
これが私の勝手な希望ということも分かっている。
「結婚してるって本人が言ったんでしょ？ 無駄な期待はしない方がいい。」
彼女の冷静な意見は痛いけれど、目を覚まさせてくれる。
「……そうだね。でも朝倉さんは、どこにも行かないでって言うんだ。それに、私は彼に支えてもらったし、彼も私が支えだと言った時がある。僕はAに救われたって。」
こうやって色んな彼の言葉を自分に信じさせて、その言葉にすがっている。
「それは、都合のいい女を引き留めるための言葉であって、本気ではないと思う。それとその人の過去は知らないけど、Aが居なくても大丈夫。もう四十路の男なんだし、家庭もあるし、やっていけるよ。」
説得力のある言葉は、私の判断力を正してくれる。
「Aが、不倫でもいい、この先どうなってもいいと思ってるなら口出しはしない。だけど、迷ってるら早く終わらせた方がいい。何も起こってない今のうちに。」
「うん、ありがとう。考えてみる。」
毎回彼女の話を聞く度に、別れを決意する。だけど、未だに実行できていない。
「ねぇ、由貴はどうやって別れたの？」
経験者の彼女に前から聞きたかったことだった。
「まず、電話で別れを告げた。それからは、予定を友達や家族で埋めて、寂しくならないように、彼と会える時間を作らないようにした。最初の内は、何回も連絡が来たし、その度に会おうって言われた。」
わたしも心の中では会いたいって思ってたけどね、と彼女はその時の自分に呆れるように目尻を下げる。
「でも電話もメールも無視を続けたら、彼からの連絡は来なくなった。寂しくて仕方なくて、涙が枯れるほど泣いた。そんな日々を続けてたら、自然と自分の気持ちが薄らいだよ。」
「そっか……。ありがとう、教えてくれて。」
私にその強さはあるだろうか。
彼からの連絡を振り切れるだろうか。
寂しさに勝てるだろうか。
今の私には出来る自信がない。
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megumi(プロフ) - いなすらさん» ありがとうございます！ご期待に沿えるよう、頑張って執筆します(^^) (2019年5月22日 18時) (
レス) id: 04e98a2c19 (このIDを非表示/違反報告)
いなすら(プロフ) - めぐみさん» 誤字でしたか(笑)大丈夫ですよ！続き楽しみにしております((｡´･ω･)｡´_ _))ﾍﾟｺﾘﾝ (2019年5月22日 17時) (レス) id: 4bc43cc691 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - いなすらさん» いなすらさん、ご指摘ありがとうございます！誤字です、申し訳ありません。すぐに訂正いたしますm(__)m (2019年5月22日 17時) (レス) id: a2b7118433 (このIDを非表示/違反報告)
いなすら(プロフ) - 作品名、幸せだからいになっていますが、誤字でしょうか？意図的なものではないと思いますが、そうだったらすみませんm(*_ _)m (2019年5月22日 15時) (レス) id: 4bc43cc691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：megumi | 作成日時：2019年5月21日 5時
