仕事と友人の問いかけ ページ7
彼の別宅から一駅電車に乗り、徒歩三十分。
大学について研究室のドアを開ける。
予想通り、まだ誰も来ていない。
パソコンの電源を入れ、来週の授業用スライドの準備をする。
院生時代に授業のアシスタントであるティーチング・アシスタント(TA)をしていたが、こうして自分が主体となって講義を行う立場になるとまた違った大変さがある。
それに加え、研究、論文執筆、学会発表などと仕がは積み重なり、同時進行しなければならないこの状況は、去年博士課程を修了したばかりの私には、なかなか疲れる。
疲れる理由は、もう一つある。
こちらが一生懸命講義をしていても、堂々と居眠りをしたり、隠すこともなく携帯やゲームを触ったり……
学生にもバイトやサークルなどと色々あるだろうし、私の力不足でつまらない講義になってしまっているのも分かる。
分かってはいるのだが、その光景を目の前で見ると、やはり辛いものがある。
どれも慣れてしまえば、少し楽になるのだろうか。
ただ、多少なりとも真面目に聞いてくれる学生がいて、質問までしてくれる子もいる。
そんな子たちの為に私は頑張って講義の準備をする。もっと分かりやすくなるようにと工夫する。
この努力が他の学生にもいつか響けばいいと願っている。
せっせとレジュメを印刷しホチキスで止めていると、由貴がそろっとドアを開けて入ってくる。
「おはよう、由貴。」
「おはよう。そんな仕事、TAにしてもらえばいいのに。」
「あの子たち、教授や他の先生のアシスタントに回ってるから。」
それにこの作業結構好きなんだ、と微笑んで作業を続ける。
「ふーん。面倒なのに。」
彼女は興味なさげにこぼした後、私に本題を問いかけた。
「それで、あの人とは続けてるの？」
「うん。」
時折、彼女はこの質問をする。
実は彼女も不倫経験者だ。
由貴は更に聞く。
「Aはそれでいいの？」
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megumi(プロフ) - いなすらさん» ありがとうございます！ご期待に沿えるよう、頑張って執筆します(^^) (2019年5月22日 18時) (
レス) id: 04e98a2c19 (このIDを非表示/違反報告)
いなすら(プロフ) - めぐみさん» 誤字でしたか(笑)大丈夫ですよ！続き楽しみにしております((｡´･ω･)｡´_ _))ﾍﾟｺﾘﾝ (2019年5月22日 17時) (レス) id: 4bc43cc691 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - いなすらさん» いなすらさん、ご指摘ありがとうございます！誤字です、申し訳ありません。すぐに訂正いたしますm(__)m (2019年5月22日 17時) (レス) id: a2b7118433 (このIDを非表示/違反報告)
いなすら(プロフ) - 作品名、幸せだからいになっていますが、誤字でしょうか？意図的なものではないと思いますが、そうだったらすみませんm(*_ _)m (2019年5月22日 15時) (レス) id: 4bc43cc691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：megumi | 作成日時：2019年5月21日 5時
