第36戦:甘え ページ40
「恭介ー、邪魔」
なんで俺のベッドでわざわざ寝るんだよーと呟き、俺は抜き足で自分の部屋を出た。
カチャン
何故兄貴が俺の部屋に入ってそのまま寝てしまうかくらいの理由は知っている。
疲れているんだ。大学が終わったらすぐにバイト、それが終わったら家に帰って夕飯の支度。
それも終わって2、3時間したらまた夜勤のバイトが入っているのだ。
「あんまり無理すんなよな………」
宮城に来て、兄貴と住み始めてから初めて知ったことだ。
宮城に移り住んでから東京に帰ってきたことはこの三年間で一度もなく、メールも元気だ元気だと返してくるばかりだった。
三年ぶりに再開した時の顔色も、お世辞にも良いとは言えなかった。
日曜日の午後はバイトが入っておらず、そのときばかりはやはり睡眠をとったりリラックスして過ごしていた。
丁度三年前の自分は、少しばかり荒れていたと思う。
今思えば暴動未遂が起こったのも、兄貴が東京で独り暮らしすると決めた頃だった。
結構、兄貴に甘えてたんだよなー俺。
顔色が一向に良くならない兄貴の姿をみると、胸が痛む。
兄貴に、また久々に撫でてもらいたいなー、なんて。
小さい頃から好きだった、兄貴の大きな手。
すべてを包み込むような優しさ。
烏野も、そんな感じだな。
「……………たかが一週間、されど一週間……か……」
確かに、まだ短い期間しかここにいない。が、やはりなにかが引っ掛かる。
俺の故郷が宮城、というのも関係しているのかもしれない。
案外、時間なんて関係ないのかもな。
そんな、『経験』という言葉を踏み躙るような一言を咀嚼し、心中で噛み砕く。
「正、健、祐也、定道、輝………なんかごめんなー………」
虎浜の元チームメイトに、小さな謝罪をする。
「悲しいことに、俺は時間よりも懐かしみを選んじまったみたいだ…………」
懐かしみと、これからの時間を
烏野に託してみるのも、悪くない。
傍観者side
「全く、信じられん………」
「何がっすか?」
「るっせ、輝。モップがけ終わったか?」
「ハイッス!」
自分より微かに背の高い一年を見、正は溜め息をついた。
「あ、それ俺も気になりますー」
「俺もです!」
「おいおい、なんの話だ?」
「うおぉ、お前ら群がんな!近い近い!」
正は鬱陶しそうな顔を見せたかと思うと、ふと苦笑いを浮かべ虎浜勢にAの事を話した。
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もこ(プロフ) - コメント失礼します!私男主の愛され大好物なので嬉しいです!出来たら恋愛的に愛されたいです。ハイキューのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってください! (8月9日 18時) (レス) @page2 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
こはく - まさかの誕生日同じ!?!? (2020年3月9日 4時) (レス) id: 6cdf8d4909 (このIDを非表示/違反報告)
こば(プロフ) - 唯さん» ありがとうございます!今日でたくさん投稿できてよかったです(*´∀`) (2014年10月26日 21時) (レス) id: 426625a955 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 新キャラ登場ですね!続き楽しみに待ってます!(*^∀^*) (2014年10月26日 20時) (レス) id: f0582043c0 (このIDを非表示/違反報告)
こば(プロフ) - みずたま。さん» みずたま。さん、コメありがとうございますっ!はい、なんかこのまま続編とかいかないと伏線だらけで終わっちゃいそうなのでシリーズ化する予定です(笑)気を抜くとすぐ更新を怠ってしまうので気を付けたいです…(;>_<;) (2014年10月13日 15時) (レス) id: 426625a955 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こば | 作成日時:2014年8月25日 17時