第12戦：Ability ページ14
傍観者side
その後何度もラリーと点入りが続き、ついにAチームがマッチポイントを迎えた。
「こっちはマッチポイントに入ったが、Bも22点と追い上げてきてる。油断は禁物だ。焦るなよ！」
「ウスッ！」
「ああ！」
「ハイ」
Aは声かけをすることでチームの士気を高めるのも得意としていた。
だが、そこでチームメイトを自惚れさせるような甘い言葉だけ投げ掛けることはしなかった。最適な注意と、最適な言葉選び、声色、その全てに気を配る事を忘れない。
そうすることでチームの雰囲気を良くし、なおかつ最優先に注意しなければならないことを判断することができた。
彼はいわば、仲間を導く先導者であった。
「オーライオーライ！」
バシッ
「縁下ナイスレシーブ！！」
高めに飛んだボールは、Aの頭上へ道を伝うように降りてきた。
この瞬間、ここに落ちるのが決まっていたかのように、なめらかにボールは落下したのだ。
(どうする！？ここから一番近いのは月島だ。
けど、さっきのスパイクでもうまく決めてくれたが、どうにもあのトスは打ち辛そうだった。
ここで賭けに出れば失敗してボールを拾われる。だが……
ここはやっぱり、アレかなッ！)
ボールに触れるため、床から少し飛ぶ。Bチームが構えるのが見えた。やはりマークされているのは、一番トスをあげやすい月島だった。
影山は、Aを見ていた。
白く細いあの身体から序盤のあの一点目のようなスパイクを打てるとは到底思えなかった。
それに、フェイントも上手い。できる限りギリギリまでトスをあげる体勢を保ち、ふとした瞬間にツーで攻めてくる。
影山にすら察知できないほどの完璧なポーカーフェイスとオーラで、スパイクを打たせる雰囲気を出すことが出来るのだ。
ツーを決められた時に足元から聞こえたボールが跳ねた音を聴覚で聞き取った時の、してやられたという悔しさ。
(白川さん……Aさんは、圧倒的な能力を持ち合わせてる。それは、俺達のようにTVを観たりしただけで分かるようなモノじゃない。きっと、【天才】じゃない)
瞬時に考え、処理し、整理してそれを最大限に引き出せるように、威力を出せるように、より相手を萎縮させられるように緻密な計算と判断で圧倒的な技術を身に付けた、一輪の花。
天才なんかじゃない。
彼はそういう能力を元から身に付けていた。
そして、それを爆発的に進化させてきたのだ。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
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もこ(プロフ) - コメント失礼します！私男主の愛され大好物なので嬉しいです！出来たら恋愛的に愛されたいです。ハイキューのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってください！ (8月9日 18時) (
レス) @page2 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
こはく - まさかの誕生日同じ！？！？ (2020年3月9日 4時) (レス) id: 6cdf8d4909 (このIDを非表示/違反報告)
こば(プロフ) - 唯さん» ありがとうございます！今日でたくさん投稿できてよかったです(*´∀｀) (2014年10月26日 21時) (レス) id: 426625a955 (このIDを非表示/違反報告)
唯 - 新キャラ登場ですね！続き楽しみに待ってます！(*^∀^*) (2014年10月26日 20時) (レス) id: f0582043c0 (このIDを非表示/違反報告)
こば(プロフ) - みずたま。さん» みずたま。さん、コメありがとうございますっ！はい、なんかこのまま続編とかいかないと伏線だらけで終わっちゃいそうなのでシリーズ化する予定です(笑)気を抜くとすぐ更新を怠ってしまうので気を付けたいです…(;＞_＜;) (2014年10月13日 15時) (レス) id: 426625a955 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こば | 作成日時：2014年8月25日 17時
