推しが百五人… ページ6
『誤解なんです…!!!』
「誤解も何も…え、普通に大丈夫?」
安全ピンを勢いで抜き、リュックのそこに突っ込んでから私は必死の弁解をしている。
入ってきたのは西山さんと本当に久しぶりな斉藤壮馬さんだった。
「Aちゃん病んでるの…?」
『ま、間違ってないかもしれませんが…手の甲に針で刺すツボがあるんですよ…
昔おばあちゃんにやって貰ってて…それの名残で……悪い意味で気持ちが高ぶった時に落ち着かせるツボなんです…』
「あぁ、そんなツボがあるんだね……
いや、なんかごめんね!とりあえず血もでてないみたいだし良かった…」
「シンプルな自.傷行.為かと思ったよ…」
誤解が解けたようで何より…私にそんな暗い過去とかありませんから!!平凡な人生を歩んでますから!!
『えっと、それで…ご要件は…』
「そんなビビらないでよ!まぁ…ね、何となく察してはいると思うけど…」
私が恐る恐る聞くと西山さんは斉藤さんの顔をチラッとみて、意思疎通を測った。
え、テレパシー??
そして、【第1回最初で最後のお前ら焦れったい早くくっつけ会議】
と小声で聞こえてきた。
ついに開幕らしい
「そう…振られたっぽい…多分って彼、言ってたからシンプルに気になってね?
でも!やばいかなとも思ったの!あんなことがあってから男2人で個室で会うっていうのも…なのでご本人に許可を取ってきました!」
「壮馬それもそれでって感じだけどね?それで僕が連絡を入れたんですよ…
本当は本人も来たがってたけどね?仕事と気まずさで召されてたから本日は不在です。」
『な、なるほど…』
確かに気まずい…私も気まずい。
え?来たがってたの?メンタルどうなってんの?
『いや、あの時は私も必死だったんです…なんか、私が好きになっていい人じゃないし、私がこの人を幸せに出来るのかってグルグルしちゃって…!』
「え?普通花江くん側が幸せにします!って思考じゃないの?」
「Aちゃんの思考は特殊なんだよ」
『いや!ぶっちゃけてしまうと、リア恋だったんですけど!いざ!ってなるとおこがましくて!私には抱えきれない男なんですよ!』
「抱えきれない男…ふふっ、ごめん…ふっ、」
「俺、今1番Aちゃんの語彙に驚いてるよ…ふっ…」
うん…よく分からないけど、重い雰囲気から柔らかくなってきて良かった…。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2021年5月4日 20時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
月雫(プロフ) - はじめまして!こういう声優さんの話って大体声優同士とかが多いですけど一般人というところに共通点を感じてとても素晴らしい作品だなと思いました!無理しない程度に頑張ってください!矛盾してるかもしれませんが更新楽しみに待っています! (2021年3月24日 23時) (レス) id: 557f312729 (このIDを非表示/違反報告)
喜久福 - 更新待っていました!文の構成がとても好きで何度も読み返してしまいました!花江くんと夢主とのお話を楽しみにしています!! (2021年3月7日 23時) (レス) id: 561dbe4993 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みなと | 作成日時:2021年3月7日 3時