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22回目 ページ23

パチッと目が覚め立とうとするとジャラッと音がした


腕が繋がれていたのだ




「お母さん!!」


叫ぶと反応してくれたのは母ではなかった


白髪が舌打ちをして「起きるのはえぇな」と言った


その手にはしっかりと母が握られていた


何度殴られたのか、何度蹴られたのか分からない程に母の体はグチャグチャだった



「な、なんでこんな事っ!!」


「そりゃお前の母さんにちゃんと次はねぇって忠告したのに金を返し終わらなかったからッスね」


答えたの黒髪の方だった


黒髪は手を出していないようで

私の隣にいた


黒髪の手は下を向かないようにしっかにと私の顔を母の方に向けている




「はっは!!テメェの生意気な根性!母親の死ぬ瞬間見て叩き治せや!!」


白髪はそう叫んで

母の溝を精一杯の力で殴った



母の情けない声が部屋いっぱいに響く



またもう1発

またもう1発

と何度も殴られとうとう母の声は聞こえなくなってしまった



響いているのは私の情けなく口から漏れる「お母さん……お母さん」の声と
涙を流すと共に出てくる鼻水を啜る音だけ




黒髪は静かに私に言った


「お前じゃあ何も守れねぇんだよ」



白髪は私に叫び気味に言った


「ざまあねぇな!!
お前じゃコイツを!女1人守ることだって出来やしねぇんだよ!!」




黒髪は私の横をスッと通り過ぎていった

その時ふわっとした優しい香りはとても印象的だった



2人は私の絶望した姿を見るなり満足したようで部屋から出ていった






白髪の方が玄関を出る寸前で私に行った

「まだ借金は600万残ってんだ
せいぜい頑張って返せよ」

と。





1人きりになった私は手を繋がれたままのことを忘れて


「お母さん?お母さん?」と母の元へ行こうとした



行けるわけがないのに



ずっとコンピューターのように「お母さん」と呟いて

繋がれた腕なんて……記憶になくて



今度は部屋にガチャガチャと鎖のがずっと響いている



ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ



「お母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さんお母さ」



何度呼んだって返事が帰ってくるわけが無いのに


ずっと、ずっと呼んだ




何分か経ち、ガチャ……と鎖とは違う音がした


玄関のドアが開いたのだ




「A!!!??」

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桜兎 - あの、その、語彙力無くてごめんなさい!最高でした! (2021年3月21日 0時) (レス) id: c371e4e48b (このIDを非表示/違反報告)
ASNARO(プロフ) - 面白かったです!!!何か好みかも。ざまぁみろが良かった!ということです! (2021年2月3日 16時) (レス) id: 1e09b42dc7 (このIDを非表示/違反報告)
やと(プロフ) - 胡蝶さん» 本当ですか!!嬉しいです!ありがとうございます! (2020年1月5日 19時) (レス) id: d7342b4737 (このIDを非表示/違反報告)
胡蝶(プロフ) - めちゃくちゃ私好みの結末で本当に読んでて楽しかったです!! (2020年1月5日 18時) (レス) id: 9a04d31645 (このIDを非表示/違反報告)
やと(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございます!他の作品もそうなんですけどなんか終ご雑になってしまう悪い癖が……はい!お楽しみにm(_ _)m (2020年1月5日 16時) (レス) id: d7342b4737 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みなと | 作成日時:2019年9月11日 22時

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