いつか彼を好きになります！

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「…奈那ありがとう




…わたし行ってくる」









奈那の表情はすごく嬉しそうで穏やかで



ママのように、行ってらっしゃいって言ってくれる






本当に奈那には感謝でいっぱい









風磨「Aちゃん、外出てみ」









いつのまにか風磨さんが帰ってきていて





すぐにカフェのドアを開けられ



半ば強引に外へ連れ出される









え、うそっ…









それは今一番会いたかった人









「！、健人さん…」









視線の先には



車から降りてきた彼





少し足早にこちらへ向かってくる









『…Aちゃん。』









なんでここに健人さんがいるの





あの女性の人はどうしたの？









風磨「ほら、話してきな」








そっとわたしの背中を押してくれる風磨さん









『ほら、こっちおいで？』









優しく手を握られ引っ張られる









この手の感触






またこの手に触れることができるなんて…









うそみたいだ









あの時みたいに







助手席に乗せてもらって









洋楽が流れ始めた車が発車する









どきどき、どきどき









音楽は流れているけど、無言の車内に緊張して








心臓の音が溢れてくる









それから15分くらい経ったのだろうか







『よし、着いた』









健人さんの声と同時に車を降りたけれど








ココドコ？









たかーいマンションが目の前に。









『いきなりごめんね、






ここ俺の家だけど





いちばんゆっくり話せると思って』









もっと緊張する…









でもここまで来て引き返すことは



もちろんできないわけで。









前を歩く健人さんについて行った





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