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「あの、えっと、忘れてました
ごめんなさい」
俯きかげんに率直に謝ると
『ははっ、だろうなとは思った』
『でも悲しかったな〜
…だからさ、今から俺とデートしよ?』
"だからさ"ってもう無理矢理感が強いけれど
こればかりはわたしが返信しなかったのが悪い
えーいもうしょうがないや、
「わたしなんかでいいならいいですよ」
えっ?!とでも言いたげな驚く顔を一瞬し、
その顔はすぐ笑顔になった
『よし、じゃあ助手席へどうぞ』
健人さんが先に助手席へ回り、ドアを開けてくれる
「ありがとうございます」
パタンと閉められ、運転席に健人さんが入ってくる
人生初エスコートされた気分になる
『Aちゃん嫌いな食べ物とかある?』
「いえ、基本なんでも…」
『了解。
あ、夜ご飯になっちゃうから
親御さんに連絡いれときな?』
わたしの周りまで気遣ってくれて
"大人"は凄い
車が走っている時、ちらっと右の彼を見ると
やっぱり顔が綺麗。
首ごと横を向いてないからバレないと思って
そのまま見入ってしまった
信号が赤になってゆっくり車が停まる
『どうしたAちゃん
もしかして俺に惚れちゃった〜?』
ぐんっと彼の顔がこちらに向けられ
くすっと笑われる
はっばれてた、恥ずかしい
「ち、違いますよ
なんですぐそうなるんですか」
彼はわたしの小さな行動を見逃さない
そしてからかわれる
そうこうしているうちに太陽は沈み、
外観からお洒落で綺麗なお店に着いた
『さっ着いたよ、行こう』
お料理が出てくると
それはそれは高級そうなものばかり
『遠慮せずどんどん食べてね』
どうして、わたしなんかにここまでしてくれるの
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☆ - 9【家族以外男の人の手が】→家族以外の男の人の手が、 【まるで飼たて】→飼いたて だと思います。読んでてすごいドキドキしました、更新頑張ってください (2019年4月23日 18時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
アルリ。(プロフ) - chon.tさん» わざわざコメントして頂き、ありがとうございます!これからも楽しんで頂けるように頑張ります(^^) (2019年3月20日 1時) (レス) id: 18b4aff26e (このIDを非表示/違反報告)
chon.t(プロフ) - とっても面白いです!続き待ってます (2019年3月19日 12時) (レス) id: e3d2ce0b66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルリ。 | 作成日時:2019年2月21日 5時