待ち合わせ ページ26
???side
「もしもし
待ち合わせの時間になって
5分経ちましたけど、来ません」
五『あーマジ？
道に迷ったかな、ウケるね
ちょっと僕から連絡してみるから
待ってて』
昨日、突然五条さんから会わせたい人がいると
連絡が来て急遽今日会うこととなった
その人は死んだ人間に呪われたみたいで
周りに被害が及ぶ為、秘匿死刑になった所を
五条さんが高専で預かると言って助けたようだ
夜遅くに長々と電話で
初めての生徒が出来たと聞かされ正直疲れている
それに突然予定を作った張本人が用事があるとかで、
先に俺とその人を会わせるつもりらしい
気まずすぎだろ
しかもその待ち合わせをしている人も、来ない
道に迷ったって……
今の時代スマホで調べれば簡単に出てくる
それを見ても迷うって、馬鹿なのか
それとも、責めるほどでもない遅刻をする
五条さんに似てるのか
prrrrrrrrrrrr.prrrrrrrrrrrr
そんな事を考えていると携帯が鳴った
知らない番号だな
ああ……もしかして…
「もしもし」
『あっ…もしもし…
えっと…伏黒君ですか？』
出てきたのは少し辿々しい口調の女
「はい、伏黒恵ですけど」
『待ち合わせしてる雨夜です
遅くなってすみません…
改札がありすぎてどこから出ればいいのか分からなくて…どこの改札から出ればいいですか？』
そーいう事か…
確かに…この駅いろんなとこに改札がある
伏「…えっと……東口の改札来れますか」
『東口……中央東口とか南東とか…
色々あるんですけど…ただの東口ですか？』
電話越しでも分かる不安げな声
「ただの東口で」
五条さん何口で待ち合わせてるか
何で伝えてないんだよ…
『あっありました…！
今出ますね』
プチっと電話が切れた
いや、繋げたままの方が会いやすいでしょ…
何で切っちゃったんだよ…
ちょっと抜けてる人か？
そう思いながら改札から昨日五条さんから
送られてきた写メの人が出てくるのを待つ
すると、キョロキョロと辺りを見回しながら写真の人と同じ顔の人が現れた
あの人か…
向こうは俺の顔知ってるのか…？
とりあえずこっちから声かけるか
伏「あの…雨夜さんですか？」
「あ…っ雨夜です………」
ぎこちなく会釈をされた為
とりあえず自分も軽く会釈をする
その時、タイミングがいいのか悪いのか
イラッとする聞き慣れた笑い声が響いた
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作者名：はなり | 作成日時：2021年2月26日 12時
