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十七話_過去_ ページ18






時は過ぎ。

 
あの日__私がこの世界に来てから丁度半年が経過し、現在6月中旬。

"彼処"に帰れない理由を何となく理解してきた処だ。



そういえば……太宰君は最近誕生日を迎え十七になった。

彼はルパンで同時に三人から贈り物(プレゼント)を渡され珍しく吃驚した顔を見せていた。

因みに贈り物の中身は腕時計。
水に弱いから入水防止にもなるかと思い決定した。


重ねて「誕生日おめでとう」と声を掛けたが太宰君は複雑な表情だった。

……"生"が苦である太宰君は誕生日を迎えても嬉しくはないのだろう。

けれど"祝われる"ということは嬉しいらしく、そんな貌になったようだ。



何とも云えない思いになった私は太宰君を撫で繰り回した。

それを見た織田君と坂口君も参戦。

揉みくちゃにされ、其の子供扱いに不服な模様だった太宰君だが次第に照れた様子を見せ慌てて顔を背けていた。

耳が赤いぞ太宰君。



 ……あ、そういえば他二人の呼び方が変わった。
と云っても「さん」から「君」呼びになっただけだけど。
あと敬語も外れた。


 自分で云うのもアレだが、彼等とは"友達"と呼べる間柄になったのではないかと勝手に思っている。

……否、これで向こうからそう思われてなかったら悲しいな。


 
内気(ネガティブ)な思考を振り払い、書類に注目する。


今回の任務は中原君と合同だ。

普段は太宰君が彼を嫌っている為中々機会が無いのだが、今回は敵が大量だから戦力が欲しいらしい。

何でも海外と手を組んだ組織だとか。成程それは大量になる。
 

って事で、戦闘力の高い私達が抜擢されたという理由(ワケ)だ。

太宰君がいれば"汚濁"という何か凄い力を使えるらしいがそれをやると色々と破壊してしまう為、この人選になったらしい。


車を走らせ、現場の近くで降りる。

場所は山奥に立つやたらデカい工場。今回は銃の製造とお薬(意味深)の売買を行っていた敵組織だ。


銃については、工場にある使えそうな分は持って帰ってとの命を預かっている。

派手に暴れられないのはこういう事か。

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よんこいち(プロフ) - らなさん» コメントありがとうございます!お褒めの言葉励みになります…載せて良かった…本日も更新致しますのでどうそ宜しくお願いします〜! (6月1日 18時) (レス) id: f9c9e5d141 (このIDを非表示/違反報告)
らな - コメント失礼します…!!文ストと呪術のクロスオーバー大好きなのでめちゃくちゃ読んでいて楽しいです!!内容もしっかりしてて本当にすごいです…!更新楽しみにしてます!頑張って下さい!! (6月1日 17時) (レス) @page17 id: e0fbbf9247 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よんこいち | 作成日時:2023年5月29日 21時

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