6月25日（宏太side） ページ18
ー昼休みー
今日も保健室で飯を食べることになった。
提案したのは俺自身。
会いに行くわけじゃないよ？
いや、会いたくないわけはないけど…
もういいや、俺だって正直A先生に会いたいってのは少しくらいある。
ただでさえ男子校で女性との関わりが少ないってのに、あんな美人な素敵な先生がいるなんて。
俺だって健全な男子高校生だ。
嬉しくないわけがない。
何真面目になってんだよ俺…
でも今回の目的は、絶対動揺して頭こんがらがってるだろうから、側にいて色々な質問に答えてあげようってわけ。
今までの会話で、話が噛み合ってない事とか分かりやすく教えてあげようって、俺が提案した。
そしたらみんな賛成してすぐに教室を飛び出して行った。
いや、訂正。
何で行くのかを説明する前に"今日保健室行こう"って言ったら大貴とか雄也はすぐ飛び出して行った。
どんどん遠くなる2人に、行く理由を叫んだけど"オッケーオッケー"って適当な返事。
あれは絶対聞いてない。
準備が出来次第みんなバラバラと教室を出て行ったけど、光は今日も俺を待ってくれた。
光のさりげない優しさが俺は大好きだ。
光「なぁ？圭人いちごオレでいいよな？」
ほらまた。
自分が買ってくると、遠目からいつもうるうるした目でいちごオレガン見してるんだって。
でもそれに気付かないフリしてあげないんだって(笑)
だから今日は、自分の飲み物我慢して圭人に買っていってあげるんだって。
光「今考え事してただろ」
宏「考え事っていうか…ちょっとね(笑)」
光「何考えてたんだよ〜…あ！俺のこんな優しい所が大好きだって？(笑)」
宏「うぇっ！！」
光「図星かよ(笑)。まぁ、お前のことなら何でも分かるからな(笑)。ほら、行くぞ！また遅いって言われるから(笑)」
宏「おう」
光「何ニヤニヤしてんだよ(笑)」
宏「いや…何でもねぇ(笑)」
光「どーせ、いい友達持っただなんて思ってたんだろ〜？」
"ぶんぶんぶん薮が飛ぶ〜"なんて変な替え歌歌いながら歩き出した光。
お前は本当に俺のことなら何でも分かるのか？
最近アイツの発言が当たりすぎて怖くなる。
宏「光〜？」
光「ん？」
宏「今日の弁当何？」
光「今日は〜…昨日のハンバーグと〜…ポテトと〜…人参とか色々入ってるよ〜」
宏「おっけ〜…いつもありがとな」
光「なんだよいきなり(笑)」
宏「いいじゃん、ふと思っただけだよ(笑)」
光「気持ち悪り(笑)」
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作者名：こっこ | 作成日時：2018年2月26日 2時
