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6月21日(あなたside) ページ13

今日の昼休みも保健室でみんなとワイワイ。


この子達と出会ってから毎日楽しいんだよね〜


生徒が全然来ないから、少し騒がしくなる昼休みが私はとても楽しい。


涼「せんせ〜、そういえばちょっと指切っちゃったんだよね」


来た!ケガ人!


『え、全然ちょっとじゃないじゃん!!ズッタズタじゃん。何したの』


山田くんの人差し指だけがズタズタに傷ついていた。


涼「八乙女にやられた」


雄「あれはダメだよねぇ、岡田先生も怒ったもん(笑)」


光「いやぁ…ね?先生聞いて。俺の道具に火ついちゃって、ブンブン振ったんだけど全然消えなくて。思いっきり振ったら涼介の方に飛んじゃって…あはは…」


涼「あははじゃねぇよ」


光「いやぁ、ごめんてぇ」


両手を合わせてスリスリする八乙女くん。


閉じた膝同士もなぜかスリスリしていた。


雄「まず、意味なく振っちゃダメって、授業始まる前にいつも言われてるだろ(笑)」


『山田くん、自分で出来るところまで応急処置しなかったの?薮くんから最初の授業で習うって聞いたけど…』


涼「あー…疲れててちょっと面倒くさくて(笑)」


『この学校の子は疲れたら私の所にお願いしに来てくれるんだね(笑)』


圭「宏太もA先生にお願いしたもんね」


『あ!山田くん!薮くんに手当てしてもらいなよ!大きな傷だったけど出来るところまで自分で治したんだって!薮くんの手当てはきっと上手だから!』


大「いや、先生それはダメだよ(笑)」


裕「校則違反だもんね!」


『校則違反!?』


この子は何を言ってるのだろう。


人の手当てをしちゃいけない校則…


裕「うん!人の傷を勝手に治しちゃいけないんだよ!"やって〜"って言われても絶対やっちゃダメ!自分の傷は自分で治す!誰かにやられても自分で治す!!」


慧「法学部門第35条、自分の体に出来た傷は自分で治す。他人によって出来た傷も自分で治す。これを違約した者は処する」


宏「覚えてるの?お前すげぇな(笑)」


待って、置いていかないで。


私の頭の中はチンプンカンプン。


人の手当てすると処されるの?


待って、これヤバいことかもしれない。


『ねぇ、私がやった薮くんと山田くんの手当て…校則違反じゃない?』


宏「あー、こーゆー手当ては別。大丈夫、大丈夫。校則違反じゃないよ」


そう言って薮くん得意なフニャンとした笑顔。


天使ですかあなた。


こーゆー手当て…


そっか、保健室での手当ては大丈夫なんだ。


よかった。

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作者名:こっこ | 作成日時:2018年2月26日 2時

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