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能力を受けるとき、急所からは外れるように身体を動かしたがやはり肩を噛みちぎられたのはキツく、血が止まらない。
「っ、はあ、戻らないと…、飛貴っ、、」
力を振り絞ってリビングに移動すると、10人全員が揃っていた。
「っ!!」
「涼っ!」
「涼くんっ、!?」
血まみれの涼の姿に固まる仲間たち。
自身が噛みちぎった男の血と自分の血を口から垂らしながらふらふらと座り込む。
「、へへ、ただいま。…ちょっとやり過ぎたかも…、クラクラする。」
飛貴は涙をボロボロ流し、傍で謝っている。
「ごめ、っ、俺が足手まといだったからだよねっ、、」
「違う、よ、っげほ、」
「ま、待って、治すからっ!」
傷が多すぎてどこから治すか迷い、まず肩を治そうと手を伸ばす直樹。
「治れ治れ治れっ、早くっ、血ぃ止まれっ!」
「っ、ゔあっ、」
「涼っ、」
直樹が汗をダラダラと垂らしながら涼の肩を治していくと、男たちにつけられた傷が消えて、血が止まる。
「、っ、あー生き返ったー、直樹ありがと……」
「…んで……」
「え?」
「なんであんなことになったのっ!?飛貴に怪我をさせた相手を恨むのは分かるけど、わざわざ攻撃受けなくていいでしょっ!」
泣いて涼の肩をポカポカ殴りながら怒鳴る直樹。
「もう充分能力もってるんだから!パッて殺してくればよかったでしょっ!?なんでわざわざ自分を傷つけるようなことっ、」
「、ごめん……。」
涼が目を伏せて謝ると、ほっぺを平手打ちする瑞稀。
「直樹の言う通りだよ!なんでこんなやり方しかできないの!?知ってるよ、施設のことがあってから涼が普通より痛みに強くなったってことは!」
「みず、」
「俺たちの力になるためにしてくれてるってことも!今でも身体にはいっぱい傷があるんでしょ?余計増やしてどうするのっ!俺たちはそんなこと望んでないっ!俺たちのことも頼ってよ!」
瑞稀の言葉に周りを見渡すと、みんなが涙を流していることにハッと気がつく涼。
「、うん…ごめんな、」
「ねぇ、涼くん。身体の傷、見せてくれない?」
一世が涙を拭って口を開く。
「!、…、」
「俺も、…見せて欲しい。俺、首の傷を見せてすっきりした。もっと近づけた気がした。涼くんも、全部俺たちに教えてよ。」
飛貴も続くと、一瞬迷ったように目を伏せてから顔を上げる涼。
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青翠(プロフ) - マエルさん» 了解です (2018年9月20日 6時) (レス) id: aaa39c0267 (このIDを非表示/違反報告)
マエル - 遅くなって全然かまいませんのでお願いします (2018年9月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 3f62f189b6 (このIDを非表示/違反報告)
マエル - 途端に泣き止む2人。涼君達は心の中で拓音君まじでありがとう!状態。拓音君が能力でヘリを出し操縦しておおはしゃぎの3人と、ぐったりしてる拓音君にお茶を出す涼君をお願いします (2018年9月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 3f62f189b6 (このIDを非表示/違反報告)
マエル - 拓音君曰く蓮音君も朝のニュースをみて、ヘリに乗ってみたくなったらしく、朝からヘリ作ってとうるさいから作ることにしたそう。2人も多分乗りたいってなってる気がして誘いに来た (2018年9月19日 23時) (携帯から) (レス) id: 3f62f189b6 (このIDを非表示/違反報告)
マエル - 2人は半泣きで乗りたい〜と連呼困りはててると拓音君と蓮音君が地団駄を踏んだり、床を転げ回る半泣きの2人をみて、涼君にまさか2人もなの?と聞く。 (2018年9月19日 22時) (携帯から) (レス) id: 3f62f189b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:青翠 | 作成日時:2018年8月19日 9時