決断 ページ30
大昇side
温かいオレンジの光に、包まれていた気がする。
内側から燃え上がるような、そしてふわふわと舞うような。
ひときわ強く輝くところに佇む一人の人物。
光でよく見えなくても、相棒だと直感が告げる。
振り向いて俺に気がつくと走り出してしまい、慌てて姿を追いかける。
逃したらダメだ、どこまでも去っていってしまう。
「ま、っ！飛貴っ、待って、話を…！」
息も切れ切れに叫ぶと、煙のように世界が崩れていく。
「だめ、消えちゃだめだっ、飛貴！」
〜〜〜〜〜〜〜〜
ふ、っと目が醒めると、炎で燃えた床とそびえ立つ大きな砂の壁が目に入る。
「…、飛貴」
身体の中にまだ飛貴を感じ、孤独感に耐えきれず自らの身体を抱きしめる。
飛貴の能力では、夢なんて見ないはずだ…。あの一瞬のような、永遠のようなオレンジの世界はきっと飛貴の心。
俺に、俺にだけ残した。
なぜ分かれてしまったのだろう。もし、俺が瑞稀くんたちの方へ行っていたら？
いやだめだ。そんなことしたら、街の人、能力者じゃない人たちが…。
痛む頭を押さえていると、直樹や涼くんたちも動き出す。
「え、？」
「…飛貴の能力、で？、」
「あいつらどこに、っ」
龍我、直樹、優斗が慌てたように顔を見合わせる。
「…６人は、俺たちのところから出て行ったんだよ。、いや、俺たちが置いていかれたって行った方が正確かもしれない」
乾いた唇を開くと、絶望に満ちた顔で龍我に見つめられる。
「ぁ、お、おれ、、…おれ、俺、瑞稀くんのこと、怖いって思っちゃった、どうしよう、もう会えなかったら、」
肩を震わせて泣きじゃくる龍我が座り込むと、同時に砂の壁も崩れ落ちる。
「大丈夫、絶対会えるから。また、前みたいに」
優斗が龍我を抱き寄せると、涼くんが地面に残された何かを握りしめ、ゆっくりと立ち上がる。
「直樹、大昇、おいで？」
「涼く、」
少し悲しそうに笑う涼くんに力強く抱きしめられ、くしゃりと紙を握りしめる音が聞こえる。
「龍斗がヒントを残してくれた。龍斗はきっと、追って欲しいんだと思う。あいつは誰よりも、みんなで一緒にいることを望んでたから」
龍斗のことを口に出すと、目を落とす涼くん。
「ごめん。こんな言い方したら、俺は望んでないみたいだけど、、」
「ううん、分かってるよ」
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mikimouse113(プロフ) - みてます！続きがとても気になりますので、更新お願いします！ (8月2日 20時) (
レス) @page35 id: f361a4a466 (このIDを非表示/違反報告)
ぴよ(プロフ) - 見てます！お気に入り登録してて、通知きたのでやったー！ってなりました笑。楽しみにしているので、頑張ってください！ (2022年1月30日 18時) (レス) id: 883434db0a (このIDを非表示/違反報告)
なみ(プロフ) - 続きが気になるのでこれからも続けて欲しいです。 (2022年1月30日 15時) (レス) @page35 id: 8ba7a3616d (このIDを非表示/違反報告)
青翠(プロフ) - MHJSさん» ありがとございます！もう少しで夏休みなのでそのころには書けると思います… (2020年8月5日 20時) (レス) id: aaa39c0267 (このIDを非表示/違反報告)
MHJS(プロフ) - めっちゃ続きが気になります！更新頑張ってください！！ (2020年8月4日 20時) (レス) id: b282a5f7e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青翠 | 作成日時：2018年9月24日 8時
