You're my everything.

＊ ページ34

「涼、」



名前を呼んで顔に手を添えると今度は揺れる瞳で見上げられる。



「りゅ、」



薄く開かれた唇に自分の唇を重ねる。



「…ッん、」



「やめ、だめだって…っ、」



「やだ。やめない」



口に手を被せて押し退けてくるから、手のひらをぺろりと舐める。



「ひ、ッ…りゅうがっ！、」



「俺とキスするのいやだ？」



「ッ、だって」



ちゅ、と手に口付けると顔が一層赤くなる。



「、わたし…、私、」



大粒の涙が溢れ、俯く涼。



「ッ…違う、りゅ、がが嫌なんじゃないの、」



「うん、分かってるよ…」



「怖いんだよ…、普通が普通じゃなくなるのが…」



腕を回すとしがみついてきて、ぎゅっと包み込む。



違う、ほんとはこんな風に泣かせたかったわけじゃない。



ずっと好きだった涼と血が繋がっていないことがわかって、結婚できる関係であることに浮ついて。



そしたら涼の反応が俺のこと好きなんじゃないかって思えてきて、無理に迫るようなことして。



俺、何してるんだろう…。



「ごめんね…大丈夫だよ。ゆっくりでいいから、気持ちの整理をしてほしい」



「、うん…、」



「いつか、どうしたいのか気持ちがはっきりしたら教えて？」



ずっと待つから…、と伝えると無理に笑顔を作る。



「あ、りがとう…、」



こんなときでも、涼のほっぺを伝う涙は綺麗で。



親指で涙を拭ってやる。



でもやっぱり、自分の気持ちに正直に生きてほしい…、。



お願いだよ、自分のことを考えて？



俺のことは、もう考えなくてもいい。ごめんね。



…姉ちゃん。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



この後涼ちゃんはやっぱり家族を壊したくなくて龍我くんを振っちゃいます。



龍我くんもこの後自分の気持ちに蓋をして何事もなかったかのように過ごしていきます。



そしてたぶん、お互い結婚してからなんやかんやもう一悶着ある。



久しぶりの更新になってごめんなさい！



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