87話 分からない ページ11
琴音「ヒック……グスッ……」ｷﾞｭｯ
腕に爪を立てながら裏路地を歩く
服は適当に引っ付かんだ物を着ている
涙をこらえながら……止まりたく無くてドンドン歩く
泣いたら……伊月が悪者になる気がして
もっとちゃんと確認してれば良かった……
もっと本気で殴ってでも止めれば良かった……
後悔ばっかりが胸の奥から湧き出てくる
ヤってしまった……伊月と……
汚させてしまった……
なにより……俺の……僕の……
汚れ、狂った体を見られてしまった……
琴音「……ッ……ぅ」
頭がぐちゃぐちゃになる……
怖い……
このまま伊月達といられなくなったらどうしよう……
琴音「い……っ」ｽﾞｷｯ
腰が上手く立たず転んでしまった
立つことも出来ずただ嗚咽をこらる
冲矢「おや？どうかされましたか？」
久々の声が聞こえ顔を上げる
琴音「おき……や……さん？」
冲矢「昼間とは言え危ないですよ？」
琴音「……ッ」
優しくされてこらえていた涙が溢れる
止めたくても止まらない
冲矢「どうかしました？」
琴音「きの……かえり……ヒック……ジンが……グスッ……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
ポロポロ泣きながら初めから説明しようとするが上手くいかない
冲矢「取りあえず……工藤邸に行きましょう。怪我もされてますし」
琴音「……」ｺｸｺｸ
冲矢さんに支えられながらヨロヨロとコナン君の家に着く
その後は訳も分からず泣いて、いつの間にか眠ってしまった
88話 ジンが……？〜冲矢、赤井side〜→←86話 何で……？〜伊月side〜
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作者名：タンゴ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時：2017年1月12日 12時
