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97話 琴音の過去2〜紫織side〜 ページ21

紫織「いちよう、子供同士は仲良かったみたいだけどね……父親は無視を決め込んでたらしいよ」

伊月「……」

紫織「これが大まかなあの子……リュウ君の家族よ」ハァー

伊月「……知らなかった」ボソッ

紫織「ちゃんと言おうと思ってた……けどね、伊月……あんたには偏見なくあの子と接して欲しかったの……それだけは分かって?」

伊月「……」コクッ

紫織「続き……話すわよ……」

〜〜〜〜〜

虐待をされてるって事を除けばあの子はちゃんと『猪熊リュウ』だったの

でもね……今から10年前…

リュウ「……お姉ちゃん?……お姉ちゃん!!」

リュウ「……何で?……何でお姉ちゃんが?」

お姉さん……猪熊琴音ちゃんが亡くなったの

原因は事故死……居眠り運転のトラックに引かれて死亡したの

そして……その隣にいたのが……私達のお父さんよ

〜〜〜〜〜

伊月「……えっ?」

紫織「当時お父さんは精神的にも肉体的にも忙しい時期でね……知り合いの人の車に乗って帰ってたの……」

伊月「……お、おぉ」

紫織「それでお父さんはそのまま寝ちゃって……衝撃で目が覚めたら子供を轢いてたって……その人、病気持ちでさ……運転するときは注意が必要だったみたい」

伊月「それで?……」

紫織「知り合いの人は死亡……お父さんは監督を怠ったから……示談にはなったみたいね」

伊月「そんな事が……」

伊月(俺……本当に何も知らなかったんだ……)

紫織「あんたに黙ってたのはね……幼いあんたに余計な重荷を背をわせたく無かったからなの……これだけは信じて……お願い」

伊月「……分かった……それで、こt……リュウ達は?」

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作者名:タンゴ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/  
作成日時:2017年1月12日 12時

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