国民的女優のキミと…【knt.n】

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病院に着くとそこは人でごった返していた。


自分の家族の安否を医者、警察、様々な人に聞いたり。

病院のテレビを真剣に見る人

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もう既に家族の訃報を知り、泣き叫ぶ人。




「パパ、ママ、大翔」

健人「大丈夫。きっと大丈夫だよ。」




カタカタと小刻みに震える自分の身体。
つわりなのか、不安からなのかわからない吐き気にも、襲われて、思わずその場にしゃがみこむ。



健人「大丈夫か？一度、トイレ行こう」



そう言って健人に連れていってもらい、またロビーに戻る




すると救急車の、サイレンが聞こえてきて、人々が一斉に群がる。









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救急隊「通して下さい！通して！」

看護師「わかりますかー！」

医者「病院つきましたからねー」

救急隊「持ち物から、"桃瀬 梨花さん" 42歳 頭部に…、、、、」





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「ママ…？」

健人「嘘だろ」





「ねぇ！ママ！！」

健人「ちょ、おい、A」



ママの名前が聞こえて、ストレッチャーをみたら血だらけで目を瞑るママの姿。

その姿をみて、いても立ってもいられなくなって、運ばれた方に向かう




「ねえ、どうしてっ…」

看護師「桃瀬梨花さんという方のご家族はいらっしゃいますか！？」

「はい。私です」






そこから看護師さんがなんて説明したのかもわからない。ただ緊急手術をして、でも損傷が激しく、術中死も覚悟してほしいとの事だった。



ついこの間電話して。




いつもの明るいママの声を聞いたのに。




「なんで…っ」

健人「A…」







__航空機墜落事故の速報です。当機に搭乗していたと見られる日本人の乗客リストが分かりました。その中で現在安否が不明なのが搭乗者全員138名中18名、なかでも日本人は10名の安否がわかっておりません。今も懸命な救助活動が行われています。





「パパ、大翔…」





救急隊「ストレッチャー通ります。開けてください。ストレッチャー通ります？」


？「患者…は、桃、瀬大翔…20歳、機体に、腹部を強打し、…っ緊急オペが必要だ。…っ」





今、大翔って言った？


それより、、、




「パパっ、、！」

パパ「A…すま、ない。」

「ねぇ、座って。どこか痛いの？」

パパ「頭は打って、ない。けど、脚と、腕かな。それより、ママは？」

「さっき運ばれてきたわ。術中死も覚悟してほしいって…」


パパ「くそっ…俺が学会に2人を連れていかなければ。」


「パパ…」

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