再会 【神谷健太】

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荷物を取りにAと一緒に家に帰った



Aの泣き腫らした顔を見るなり、
お母さんがAのことを抱きしめて

ごめんね、帰ってこさせるからね、
家にも遊びに来てね？
って言うから、止まってたAの涙がまた溢れる



『おかーさん、辞めてよ...』


｢ううん、ありがとうございますっ...！｣




家族にもお礼言えてなかったから、
みんなにお礼を言って、挨拶したら
お母さんも泣いちゃって
お父さんと顔見合わせて、苦笑い...



『もう行かなきゃ』






空港に着くと、もうあまり時間がなくて、
急いで向かった


別れるとき、ぎゅっとすると
行ってらっしゃい、がんばってねっと返してくれた


｢健太くん、時間だよ｣


『ん、行ってくる』



ゲートを通ると一緒に行く瑠唯がいて
隣に座ると何も言わず笑顔が向けられる


なんだか安心感があって、ホッとした


『るい、』

｢ん？｣

『、いや...行くか』

そうだねと言って立ち上がる
飛行機に乗って暫くすると


｢言えたの？｣

『あぁ、めっちゃ泣いてた...』

｢ん〜そうだろうね｣

『まぁ、たまに帰るわ』

｢健太も頑張った｣

『なんだよ...ありがと、』

｢明日からまた頑張らなきゃだけどね〜｣



瑠唯も俺も口数は多くないけど、
瑠唯はこうやってたまに恥ずかしくなるくらい
優しい言葉をかけてくれる



照れくさかったから、イヤホン付けて
ちっちゃい声でありがとって言うと
ふふって笑っておやすみーと寝てしまった





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