Hello, Again

後悔は増えていく ページ36

→MAHOTO side



ボーッと見つめた携帯の表示画面には貴方とのトーク履歴。
最後に連絡取り合ったのはまだアイツの家に行ってた頃だ
スライドさせて見れば短い会話ばかりで意味のわからないスタンプのやり取りも目に入る
手を止めてアイツのアイコンをタップしてみれば笑顔で並ぶジンと2人のツーショット


ため息をついて画面を消せば隣のソファで座ってた相馬がじっと見つめてくる



相「不のオーラが凄いね」

マ「…うっせ」

相「会いたい？」

マ「誰に？」

相「そりゃあもちろん彼女、に」

マ「…いや、彼女は別に。昨日も会ったし」

相「あのモデルの彼女凄いメンヘラじゃない？しょっちゅう電話来てるでしょ」

マ「……まぁ。」

相「付き合ってて楽しい？」

マ「…別に、付き合うことが楽しいってもんじゃなくね？」

相「……いや、俺は楽しいものだと思うよ。
だって好きな人なんでしょ？辛いこともあるだろうけどさ」

マ「………ふぅん。」

相「向いてないと思うなぁ。マホトにその彼女は」

マ「……。」

相「まぁ、俺の意見だから。別に気にしないで
マホトが好きで付き合ってるならいいよ。」




相馬の言葉はやけに胸に突き刺さる
会いたいのは彼女なんかじゃない
もうだいぶ見ていない貴方の笑顔を思い出すとらしくないけど目に涙が浮かんでくる



声が聞きたい


俺の名前を呼んでほしい


あの頃と同じ笑顔で笑ってほしい


怒らせると口を尖らすその姿も


酒が弱いくせに飲んで潰れたり


切羽詰まるといきなり泣き出したり


でもそんな君をこんなにも好きだったなんて


今更気づいたってもう遅いのに。


会いたくて仕方ないこの想いがどうにもならなくていつの間にか携帯の電源をいれてまたさっきのように彼女のトークを開いてみた

ムカつくくらい幸せそうに笑うジンの顔を見て見ぬふりして《通話》のボタンを押せば
コールが2、3回程鳴り出す





ーーやっぱり、やめよう。





今更何をしようたって、無駄なんだから。

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