ずっと言いたかった事 ページ21
あの日、宣言した夜に自分でも想像つかない行動をおこしていた。
マホトと撮った写真。小さい頃に撮った写真を飾ったフレームも。
カレンダーに記した彼の誕生日もそしてラインのお気に入りにしている彼の存在も全て消した。
わざわざ玄関の鍵も変えて私の手元に新しく二つの鍵が戻った。
もう、2度と彼がこの部屋で待ち伏せることもない。
「これ、いつまで飾ってんだよ」と言っていた写真も何も無くなった。
よっぽど私の部屋を見てきた人じゃなきゃわからないくらいだけど、ずっとここに住んでる私からすれば何だか部屋は寂しくなった気がする
でも、これでよかったんだ。
そう言い聞かせて思い出を全て胸の中にしまいこんだ
「…ｯあ、ジンくん。ごめんね急に電話して」
ジ「ん、平気だよ。どうした？」
「今日、暇かなって。あたし仕事休みだから買い物に付き合って欲しいんだ」
ジ「全然いいよ。30分くらいしたらそっちに車で向かおうか」
「うん。いつもありがとう。待ってるね」
ーーーー
「お待たせ〜……って、何してんの(笑)」
ジ「このぬいぐるみが取ってくれって言ってたから」
新しくフォトフレームや時計を買い終え戻ればゲームセンターの入口で大きなクレーンと戦う彼の姿
一際目立つ格好のせいですぐに目がついた
「こんな可愛いぬいぐるみジンくんが取ってるなんて変な絵だよ(笑)」
ジ「いーのっ。おっ、きた！きた！…しゃあ！」
「おー！取れた！案外すんなり取れちゃうんだね」
ジ「…はいこれ。プレゼント」
「えっ、あたしに？」
ジ「部屋に飾って。俺の身代わり(笑)」
「身代わりって…(笑)…ありがとう」
手渡された大きめの淡いピンクうさぎのぬいぐるみは手触りもふわふわしていて本当に可愛らしい
ジ「腹減った〜飯食おう」
「あたしハンバーグ食べたいっ」
ーーー
家に帰ってみると、
やっぱり部屋は寂しいまんまだった。
新しくフォトフレームを飾り
その中に学生時代に撮ったクラスの集合写真をいれた
ジンくんとマホトも同じクラスでよくあの頃騒いでたっけなぁ
彼を思い出すとまた涙が目に浮かんでしまう
「無愛想だなぁ…」
クラスのみんなが笑顔の写真なのに
1人だけ無愛想に撮られてる彼をそっと指でなぞった。
「バイバイ。」
これは終わりじゃない、始まりだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 210人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れんげ(プロフ) - ふうさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けると何より励みになります。是非、最後までお楽しみ頂けたら嬉しいです(*^^*)ありがとうございました！ (2017年9月15日 19時) (
レス) id: c5531a8d63 (このIDを非表示/違反報告)
ふう - いつも楽しみに見ています！なんだかリアルで続きがいつも気になっています。更新頑張ってくださいね(^ ^) (2017年9月15日 3時) (レス) id: 90c207956b (このIDを非表示/違反報告)
れんげ(プロフ) - なのさん» ご報告ありがとうございます！こちらの設定ミスだったようです(；＿；)変更しましたのでこれで名前設定できると思います！！ (2017年8月31日 1時) (レス) id: d9d80e3184 (このIDを非表示/違反報告)
なの - 名前設定したのに主人公ってなるのですが、どーしたらいーですか？ (2017年8月30日 18時) (レス) id: b5e5fd56f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れんげ | 作成日時：2017年8月26日 23時
